米国では、馬の屠場閉鎖の影響がまだ色濃く残っているようです。 馬肉を食べる習慣の無い米国では、「馬を屠殺するのは残酷だ」という考えから、全米にあった全ての馬の屠場が2006年に閉鎖されました。そして、競りで売れ残ったり、調教からリタイヤしたりした、望まれない馬(Unwanted horses)の引き取り先を仲介する運動が起こり始めました。また、馬を屠場に送るという選択肢が狭まることで、より根気強く馬を調教するケースが増えて、屠殺のために売買される馬の数が減る、という効能も期待されていました。 しかし、実際には、引き取り手が見つかるまで、全ての馬をどこかで管理し続けるわけにはいかず、結果的に行き場のない馬達が、カナダやメキシコにある馬の屠場に輸送される結果につながっています。例えば、2006年と2010年を比較した場合の、屠殺目的での馬の輸出頭数は、米国からカナダへは1.5倍増、米国から