南アフリカのケープペンギンが環境の悪化で減少を続け、このままでは絶滅する恐れがあると言われている。観光客でにぎわうアフリカ最南端の生息地へ行ってみた。(ケープタウン=石原孝) 11月中旬。ケープタウン中心部から車で1時間ほど離れた場所にあるケープペンギンの繁殖地、ボルダーズビーチを訪ねた。体長60センチ前後のペンギンの群れを間近に見ることができ、毎年約6万人が訪れる人気スポットだ。 欧州や中国からの観光客がカメラを構えるなか、白黒模様のペンギンが遊歩道沿いの浜辺でくつろいだり、日光を避けて岩陰に隠れたり。私が首を左右に何回も傾けると、まねるペンギンもいた。雄ロバ(ジャッカス)のように鳴くことから、ジャッカスペンギンとも呼ばれる。 スイスから来た男女の観光客は「本当にかわいい」と満面の笑み。「この辺のペンギンが減少しているなんて知らなかった」 ボルダーズビーチでのペンギンの生息数は2005年