一九五〇〜六〇年代に流行した音楽「オールディーズ」のイベント「ウラカワオールディーズフェス」が十七日午後零時四十五分から、浜松市天竜区佐久間町浦川の浦川キャンプ村で開かれる。山あいのまちで理容師をしながら歌い、踊り続けてきた乗本和男さん(54)が地域を元気づけようと初めて企画した。 世界的にヒットした「ダイアナ」などのオールディーズは、ベトナム戦争が激化する前の米国を中心に若者に親しまれた。小学五年で耳にしたという乗本さんは、自分で歌うだけでなく、理容店の内装もイメージを統一するほどの入れ込みよう。「希望に燃えていた時代の人の心を豊かにしてくれる前向きな曲ばかり。今でも年代を問わずに楽しめます」と魅力を語る。 商業地だった浦川は、繭や木材の取引で栄え、歴史的な「浦川の街並み」は市の地域遺産に認定された。近年は人口減少と高齢化が進み、乗本さんは移住者受け入れの活動を続ける。フェスは長年温めて
ウクライナ支援金も募る 事務局 ウクライナの戦火を逃れ東京都内の知人宅に身を寄せているチェロ奏者タチアナ・ラブロワさん(53)が、十三日に金沢市の県立音楽堂で行われる「風と緑の楽都音楽祭」プレイベントの演奏会に出演し、ウクライナへの支援を呼び掛ける。音楽祭事務局が発表した。 (松岡等) ラブロワさんは、ウクライナ国立歌劇場管弦楽団で三十年近く活動するチェロ奏者。音楽祭事務局によると、三月五日に首都キーウ(キエフ)の自宅近くが砲撃を受け、楽器も残したまますぐに避難。親交があり、ロシア侵攻後も連絡を取り合っていた東京のアマチュア演奏家を頼って同月二十八日に来日していた。支援者を通じて音楽祭事務局に連絡があり、出演が決まった。 演奏会は十三日午後七時から。オーディションで選ばれた小学生やピアニスト近藤嘉宏さんとオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)との協演の合間に、世界的チェロ奏者パブロ・カザ
「湖上の煙(スモーク・オン・ザ・ウォーター)」や「高速道路の星(ハイウェイ・スター)」―。英国のロックバンド、ディープ・パープルの名曲を直訳調で歌ったアルバム「深紫伝説」でデビューをかざった王様が、新作「鋼鉄伝説 銀の巻」=写真=をリリースした。 洋楽ロックを速弾きギターに乗せ、日本語訳で歌うスタイルを貫いてデビューから二十七年。今作はレッド・ツェッペリンやヴァン・ヘイレンなどから九曲を収録。曲間にはライブ中のトークを思わせる語りも。王様のロック愛があふれる一枚になっている。
ある時は鳥のさえずり、ある時は天使のように、輝かしく響く歌声。「しらかわホールプレミアタイム」6公演のトップを飾る彼女のリサイタルは「コロラトゥーラの旅」がテーマだ。「世界や過去と未来、自分自身を行き来するような旅をしてほしい」と願う。 (築山栄太郎) プログラムは、楽器のように軽やかに歌うコロラトゥーラの魅力が詰まったクラシックから、タンゴの革命児と呼ばれたピアソラまで多彩。好きな香水をテーマに、作曲家の吉田文が手掛ける新曲も。「私自身の記憶を取り入れた歌詞。香りをイメージした音楽が、聴く方の耳から鼻へ巡るという、五感の旅も楽しんでいただけたら...
四日市市は、市のキャラクター「こにゅうどうくん」の曲「SUNRIZE!43~こにゅうどうくんのテーマ~」のミュージックビデオ(MV)を制作した。動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開している。(片山さゆみ) 曲は、こにゅうどうくんの誕生二十周年を迎えた二〇一七年に発表された。サンバ調の明るいナンバーで、市出身のボーカリスト浦嶋りんこさんが歌を担当。43は、四日市が東海道で四十三番目の宿場町だったことにちなむ。「波の音さえぎって」「希望の列車海を渡れ」など、四日市港や四日市あすなろう鉄道を連想する歌詞が並ぶが、「四日市」や「こにゅうどうくん」の言葉は出てこない。 動画にも、丸刈りで舌を出した「こにゅうどうくん」そのものはほぼ登場しない。代わりに登場するのが「道入小四朗」という爽やかな印象の学生のキャラクターだ。逆から読むと「朗」らかな「四」日市の「小入道」と読める。動画では、小四朗をはじめとし
動物の皮使用せず 富山市東岩瀬町の和楽器専門店「しゃみせん楽家(らくや)」は、県産スギで作った胡弓(こきゅう)「Waco(ワコ)」を、同市総曲輪の大和富山店五階で展示販売している。外国産材および動物の皮を一切使わず、環境や動物に優しい楽器としてアピールしている。(平井剛) ワコは一月に発売した。胡弓が越中八尾おわら風の盆に欠かせない楽器なのにちなんで、八尾産のスギを使用。三本の絹糸を弦に張った。重さは二百グラム程度と軽く、値段は税込み十一万円で、一般的な胡弓の三分の一。 一般的な胡弓はインド産の紅木や東南アジア、アフリカ産のカリンで作られ、胴部分には音を響きやすくするために犬や猫の皮が張られている。「日本の伝統楽器でありながら、今では全ての部材が外国からの調達。そこに矛盾を感じた」と楽家の浜谷拓也社長(50)は話す。動物愛護意識の高まりから、動物の皮を使い続けることにも抵抗があったため、全
幸せを呼ぶといわれる縁起物のサクラガイを、イヤホンに埋め込んだらどうだろうか−。休日に訪れた湖西市の海岸で、貝殻を拾って遊ぶ幼い娘たちの姿を眺めながら、JAPANイヤホン製造(愛知県新城市)の内藤亮文社長(45)はひらめいた。 高級イヤホンのブランド「JAPAEAR(ジャパイヤー)」を展開する同社。新商品のイヤホン外側のプレート内に、長さ一・五センチほどの桜色の貝殻が入っている。「明るい話題性のある商品を目指した。結婚祝いや大切な人への贈り物としてもお薦め」と紹介する。 音を鳴らすための基幹部品「バランスドアーマチュア」(BA)を左右のイヤホンに二つずつ備えた2BAと、三つある3BAの二種類を用意。「きれいな響きを感じられるようにチューニングした」と話し、2BAはクリアな高音域が特徴で、より低音が強い3BAはロック系の音楽にも適している。 内藤社長はかつて大手音響機器メーカーの下請け企業の
【愛知】ドイツを拠点に活動してきたバイオリニスト塩貝みつるさんと、ピアニスト江尻南美さんによるデュオリサイタルが3月5日、名古屋・栄の宗次ホールで開かれる。ブラームスのバイオリン・ソナタ全曲を披露する。 塩貝さんは、ブラームスの出身地であるドイツ・ハンブルクのフィルハーモニー管弦楽団や歌劇場のアソシエート・コンサートミストレスを長年務めた。 愛知室内オーケストラが今年度取り組むブラームスの交響曲連続演奏会では客演コンサートマスターを担当。「機が熟したときに演奏したい」と考えていたバイオリン・ソナタ全曲に挑戦しようと決め、今回演奏することにした。 同じくドイツを拠点に活動してきた江尻さんと共演する。塩貝さんは「なかなか海外に行けない状況なので、ドイツの風景や息遣いを感じ、行きたいなと思ってもらえるような演奏をしたい」と話す。 午後2時開演。一般3500円ほか。宗次ホールチケットセンター(05
浜松市博物館(中区蜆塚)が所蔵する戦前期のヤマハ製「極小」グランドピアノが、二〇一二年の所蔵以来初めて人前で演奏されることになった。設計したのは、日本のピアノ製造史に残る名工、大橋幡岩(はたいわ)(一八九六〜一九八〇年)。音楽史の研究者も「見たことがない」と言うほどの小ささで、どんな響きなのか関心が集まっている。 (南拡大朗) ピアノは三〇年代中ごろの製造とみられ、奥行きはわずか一・二メートル。現在ヤマハが製造する最高級モデル「CFX」(奥行き二・七五メートル)の半分に満たず、同社最小の家庭用「コンパクトグランドピアノ」よりも三十センチほど短い。大橋関連の文書を調査していた一橋大の小岩信治教授(音楽史)らの研究班が注目し、調律して一般に演奏を公開することにした。 小岩教授によると、このピアノの製造当時、すでに家庭向けの小型化技術は縦型のアップライトピアノに主役が移っており、どのような用途を
子どもたちに「春日井サボテン」に愛着を持ってもらおうと、春日井広報大使で現役保育士のシンガー・ソングライター桃乃カナコさんが、ダンスミュージック「かすがいサボテンピース」を制作した。桃乃さんらが踊るミュージックビデオ(MV)を、動画投稿サイト「ユーチューブ」の市観光コンベンション協会公式チャンネル「みつける春日井」で公開している。 MVは三分余りで、親子で楽しめる簡単な振り付けだ。春日井サボテンは伊勢湾台風(一九五九年)で被害を受けた果樹栽培の代わりに生産が本格化した。歌詞ではそんな歴史を「嵐の夜も あきらめなかったキモチが 花を咲かせたんだ」と表現。「にがそうにみえて さわやかな味わい 一度食べたら やみつきかも」と、「サボテンを食べるまち」もアピールする。 MVには市内のダンススタジオ「D−high Dance Studio」の生徒、市職員でつくるPRチーム「さぼがーる」らも出演。撮影
愛知県大府市は二〇二二年度から市立小学校で音楽の正規の授業にバイオリンを導入する方針を固めた。総合的な学習の時間などを充てるケースはあるが、正規課程で実施するのは全国的にも珍しい。楽器購入費などを二二年度予算案に盛り込む。 大府には昨年、名古屋市千種区から鈴木バイオリン製造の本社が移転。同社は太平洋戦争前に大府分工場を構え、戦局が悪化しなければ一帯を「バイオリンの里」とする構想があったと伝わる。大府市は本社移転を機に、バイオリンを通したまちづくりを進める考えだ。市出身者に、世界的なバイオリン奏者の竹沢恭子さんを筆頭に中堅、若手の弦楽奏者がいる下地もある。 市教委によると、二二年度は一校の四年生四クラスで試験的に実施する。音楽の授業時間のうち二コマを充てる。楽器は同社から成人用より一回り小さい「四分の三サイズ」を四十本購入し、講師は同社を通じて選定する。二三年度以降、全九校に拡大する方針。
学術誌掲載「音楽に漆を生かせる」示す 輪島市の八井浄(やついきよし)漆器本店代表で、長岡技術科学大(新潟県長岡市)名誉教授の八井浄さん(82)らが、クラリネットに輪島塗を施すと音の響きと音質が良くなるという研究結果をまとめ、応用物理学会(東京都)の学術誌に論文が掲載された。八井さんは「漆が音楽へ生かせることが科学的に示された」と話す。(日暮大輔) 通常の楽器と、楽器の先端(ベル)など一部の外側のみに輪島塗を施した物、同じ部分の内側まで輪島塗にした三種で比較。二〇二〇年十月〜二一年三月に三回にわたって、金沢市の県工業試験場無響室で各楽器の同じ音を分析した。 実験で輪島塗にすると音の出始めから一定の音量まで達する時間が短くなり、シャープな音質になると分かった。特に内側まで漆を塗ると表面の小さな傷や凹凸が埋められ、内部の空気の流れが滑らかになることで効果が高まる。高音域になるほど音の響きが良くな
岐阜市出身のチェロ奏者でハンガリー国立リスト・フェレンツ音楽大学1年の清水陽介さん(19)が、第9回ダーヴィト・ポッパー国際チェロコンクールの17~20歳部門で優勝と特別賞に輝いた。10~13歳部門に続く「2冠」を達成した。冬休みを利用して帰国した清水さんは「自分にしか出せない音や世界を追求していきたい」と意気込む。 コンクールは、チェロ奏者で作曲家のダーヴィト・ポッパーの名を冠し、1年おきにハンガリーで開催されている。今回は昨年11月に開かれ、世界19カ国から約80人が参加。清水さんは計7曲を演奏した。「すべての曲を非常に深く解釈し、脳やテクニック、心が一体となった冷静な演奏」と審査員をうならせた。 特別賞に選ばれると、2023年にあるコンクールのオープニングコンサートで、メンデルスゾーン室内オーケストラと共演ができる。 バイオリンを習っていた4歳上の兄の影響で、幼いころから音楽に親しん
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