ロシアによるウクライナ侵攻開始から1年。圧倒的な軍事力でウクライナに多大な犠牲をもたらしてきたロシア軍だが、欧米の軍事支援を受けたウクライナの反転攻勢を前に、戦闘は長期化。ロシア軍側の死傷者は20万人に上るともいわれている。 SNS上に投稿された動画やプーチン大統領の発言記録などの膨大な公開情報をデジタル解析すると、「祖国のため」という大義のもと、おびただしい犠牲を出しながら暴走する「プーチンの軍隊」の実態がみえてきた。(NHKスペシャル「調査報告・ロシア軍~“プーチンの軍隊”で何が~」取材班) 2022年9月以降、ウクライナ軍の反転攻勢を前にロシア軍は東部戦線で相次いで撤退を余儀なくされていた。 このとき、ロシア軍が致命的な敗北を喫したのが、ドネツク州リマンでの戦いだ。 5000人ともいわれる部隊が包囲され、ロシア軍が公式に撤退を認める異例の事態となった。 撤退までの1か月間にSNSやメ