台風で仕事が休みになりそうなので暇つぶしに。 3年くらい前に日本の半導体産業の近況をまとめたのですが、ここ数年で政治家の先生たちが何かに目覚めたらしく状況が大きく変わりつつあるので各社の状況をアップデート。 前回の記事 https://anond.hatelabo.jp/20200813115920 先端ロジック半導体■ JASM (TSMC日本法人) 熊本工場:28nm, 22nm (工場稼働時) / 16nm, 12nm (将来計画) 日本政府の補助金とソニー・デンソーの出資という離れ業により、業界人が誰も信じていなかったTSMCの工場進出が実現した。現在は建屋の建設が進んでおり、順調にいけば2024年内には量産開始となる。生産が予定されているプロセスはいずれも世界最先端に比べると古いものだが日本では最先端であり、HKMG(ハイケーメタルゲート、トランジスタの性能を上げる技術)やFin
記憶に残る傑作CPUたちを前編と後編の2回に分けて書いたが意外にも好評らしいので、今回はその続編で「Intelとの戦いで敗れ去った傑作x86互換CPUたち」という角度で、追加の話題を書くことにした。 IBMのPC/ATの発表後、PC市場が爆発的に成長すると、それまではメインフレーム・コンピュータ企業の大手既存ブランドに加え、Tandy、Compaq、Dell、Gateway、Packard-Bell、AST、Acer、eMachinesといった今までに聞いたことのないブランドが勃興してきた(これらをIBMクローン、あるいはPC/ATクローンと言った)。ちょうど現在のスマートフォンの市場の発展過程と似ている。 その当時日本のPC市場は世界で第二位の規模を誇っていて、NEC、富士通、東芝、日立、パナソニック(当時は松下電器産業)、ソニー、シャープなどといった大手電機メーカーもパソコンをそのコア
Kernel/VM探検隊は、カーネルやVM、およびその他なんでもIT技術の話題ジャンルについて誰でも何でも発表してワイワイ盛り上がろうという会です。takeoka氏は、8進数について調査、発表をしました。 よく使う命令は暗記をしていた16進世代 takeoka氏(以下、takeoka):takeokaです。低レイヤー、長い人生、そして……まぁ、格調が低い話をします。 私は16進世代です。若い人にはわからないかもしれませんが、昔はTK-80しかなく、assembleしてくれる機械なんて持っていなかったので、みんなアセンブラ・ニーモニックでバーっとプログラムを書いて、それが終わったらおもむろに16進コードへの変換を手でやっていました。だからよく使う命令は、基本的に暗記していました。 あれですね。HLレジスタへのimmediateのloadは「21」とか、Aレジスタへのimmediate loa
累計販売本数が2億本を超えたり、YouTubeでの総視聴回数が1兆回を超えたりと、世界的に人気のある箱庭ゲーム「マインクラフト」はサバイバル生活を楽しんだり、自由にブロックを配置し建築などを楽しんだりできるのが売りです。そんなマインクラフトで「レッドストーン」というアイテムを駆使して周波数1HzのCPU「CHUNGUS 2」を設計したと、YouTuberのsammyuri氏が発表しました。 CHUNGUS 2 - A very powerful 1Hz Minecraft CPU - YouTube CHUNGUS 2は「Computational Humongous Unconventional Number and Graphics Unit by Sammyuri 2」の略称。 CHUNGUS 2はクロック1Hzで10tickの16bitCPUで、3オペランド命令のRISCアーキテク
Intel 7(2021年内に登場予定) 「Intel 7」は、従来「10nm Enhanced SuperFin」と呼んでいたパッケージで、旧称の通り、モバイル向け第11世代Coreプロセッサ(開発コード名:Tiger Lake)で使われている「10nm SuperFin」をベースとしている。主に電源半導体である「FinFET」の設計を最適化することで、消費電力当たりの処理パフォーマンスを10~15%改善したという。 このパッケージを採用する製品は、クライアントPC向けCPU(開発コード名:Alder Lake)が2021年内に登場する予定となっている。また、データセンター向けCPU(開発コード名:Sapphire Rapids)も2021年第1四半期に生産を開始する予定だ。
6月2日に配信されたCOMPUTEX 2021におけるAMDの基調講演はすでに加藤勝明氏の記事が上がっているのでごらんになった方が多いだろう。実はほとんどの内容は事前説明会で紹介があり、その意味では驚きはなかったのだが、最後に出てきた3D V-Cacheはその事前説明会でも一切触れられてこなかった話なだけに、正直仰天した。 もっともこのところのAMDは、それこそ“One more thing”で本当にトンデモないネタが出てくるので、何か出てくると予想すべきではあったのだろうが、まさかこんなネタが! ということで、大いに驚かされた。ただ基調講演での説明は本当に最小限であり、技術的な話はあまり触れられてこなかったので、これを補足して説明していきたい。 TSMCの第3世代積層技術3D V-Cacheを採用したプロセッサーを 2021年末に量産開始 まず3D V-Cacheであるが、これはTSMC
背景システムの処理速度を改善するために、ボトルネック解析を行う必要があった。 ボトルネック解析の方法と、プロファイリングに使用したperfの使用方法に関して調査を行った。 記事の目的perfを使用し、ボトルネック解析を行う ここでは、perfの導入方法及び使用方法について記載する。 perfとはperf(Performance analysis tools for Linux)とはLinuxカーネル2.6.31以降で使用可能なLinuxの性能解析ツールである。 実行されているプロセス毎のCPU使用率やプロセス内で呼ばれている関数の割合などを調査できる。 利点gprofのように、プログラム作成時に専用のライブラリを入れたり、コンパイル時にオプションをつける必要がない フレームグラフにして、ビジュアライズできる 導入方法(Ubuntu編)Ubuntu16.04へperfを導入する手順について記
次世代ゲーム機に関する情報は春先あたりでひと段落したものの,まだまだ公開されている情報は少ない。遅ればせながら技術情報をまとめるとしても不確かな点が多くきちっとした記事を書きにくい。そこで軽い対談をベースに現状の情報と考察をまとめるという企画を行うことにした。 今回は4Gamer編集部で技術周りの担当編集者であり,GamesIndustry.biz Japan Editionの編集を担当しているauekiと,2020年末に発売される予定の次世代ゲーム機,PlayStation 5(以下PS5)とXbox Series X(以下XSX)について,現在公開されている情報についてしゃべり合うというオンラインミーティングを実施した。 8月下旬時点で出ている情報(とその後の補足情報)を整理しつつ,筆者とaueki氏の双方からの視点の考察などをまとめてみたのが今回の記事になる。 基本,会話ベースで進行
Ubuntu Weekly Topics 2020年6月12日号Meltdown/Spectre/Foreshadowの後の世界・“CROSSTalk” Meltdown/Spectre/Foreshadowの後の世界・“CROSSTalk” そろそろ定番になりつつある、CPU脆弱性の新顔が公表されました。通称“CROSSTalk”または“SRBDS”(Special Register Buffer Data Sampling)といわれ、INTEL-SA-00320またはCVE-2020-0543の識別IDを与えられたこの脆弱性は、いわゆるTransient Execution Attack(要するに“Spectre”や“Meltdown”などと同じファミリー)の一種で、MDSやTAAの応用的な位置づけです。対象となるのはIntelの1ソケット用CPUシリーズです(Inte
なぜ動くか? ここ最近、技術者と名乗る人々と会話して思うのが、「なぜ動くか」ということを知りたいという興味が失われているということです。 問題 例えば、下記の書籍を紹介します。 「ネットワークはなぜつながるか」という本で、あらゆる技術者に読んでほしいと思っています。目次は以下のようになっています。 ブラウザにURLを入力してからWebページが表示されるまでの道筋をたどりながら、その裏側で働くTCP/IP、LAN、光ファイバなどの技術を説明していきます。インターネットを通ってサーバーまで行って帰ってくる道筋の途中には、今のネットワークの主要な技術要素が全部あります。そこでの機器やソフトウエアがどのように動き連携しているのかを探検すればネットワーク全体の動きがわかります。 第2版では、全体の構成を見直し、探検の途中で、今、ネットワークのどの部分にいるのかを明確にしました。また、各技術の基本的な
2019年9月26日紙版発売 2019年9月26日電子版発売 林高勲 著,川合秀実 監修 B5変形判/736ページ 定価4,048円(本体3,680円+税10%) ISBN 978-4-297-10847-2 Gihyo Direct Amazon 楽天ブックス honto ヨドバシ.com 電子版 Gihyo Digital Publishing Amazon Kindle ブックライブ 楽天kobo 本書のサポートページサンプルファイルのダウンロードや正誤表など この本の概要 現在広く普及している,x86系CPU搭載のコンピュータ。 本書はOSの機能を実装しながら,その姿を明らかにしていきます。 第1部ではまず,ハードウェア,ソフトウェアの基本概念や,CPUとOSの関係など,コンピュータの核となる理論を丁寧に解説します。 第2部では,x86系コンピュータに対象を絞り,レジスタの構成や,
神戸・ポートアイランドのスーパーコンピューター「京(けい)」の電源が落とされる8月30日まで、2カ月余りとなった。理化学研究所(理研)は9月以降に解体を始め、同じ場所に後継機となるスパコン「富岳(ふがく)」を整備するという。開発費などで793億円もかかった「京」のハードウエアは、移設したり一部を活用したりできないのか? 理研計算科学研究推進室を取材すると、家庭用パソコンとは異なる、スパコンの特殊性が浮かび上がってきた。(霍見真一郎) 【写真】計算科学研究への寄付お礼に 京の部品プレゼント 京は、理研と富士通が開発。世界で初めて毎秒1京回(京は兆の1万倍)を超える計算速度を達成し、本格稼働前の2011年にランキングで世界一になった。12年6月に米国のスパコンに抜かれ、18年11月現在では世界18位。しかし、国内ではトップ3に入り、依然として高性能であることに変わりはない。 このままどこかに移
コンテナ技術入門 - 仮想化との違いを知り、要素技術を触って学ぼう コンテナ技術を適切に活用するには、コンテナが「どうやって」動いているかを学びたいところ。はてなのエンジニアhayajo_77さんがコンテナの要素技術の勘所を解説します。 こんにちは。株式会社はてなでサーバー監視サービス「Mackerel」のSREを務めるhayajo_77( @hayajo )です。 さて、コンテナ技術はDockerの登場がきっかけとなり、本格的に活用が始まりました。現在はKubernetesを始めとするコンテナオーケストレーションツールや AWS, GCP, Azure などのクラウドサービスで提供されるコンテナマネジメントサービスを採用したサービス運用事例が数多く紹介されており、コンテナ技術は「理解する」フェイズから「利用する」フェイズに移ってきています。 コンテナそのものは上記のツールやサービスにより
エンジニア(ここでは主にプログラマー)に必要な知識や経験って、ざっくりベース、カテゴリ、実行環境というレイヤー分けられると思ってて、それぞれに対してはだいたい以下のような定義で考えている。 ①ベース コンピュータサイエンス(CS)などの理論的なもの低レイヤー②カテゴリ フロントエンド / バックエンド / クライアントアプリなど③実行環境 特定のプログラミング言語や開発環境やツール、フレームワークやライブラリなど最近の潮流で言うと、③の部分から入る人が多いと思う。 ③は比較的習得が楽なこともあって、初心者がプログラミングを始める際には一番コストパフォーマンスが高い。中身はブラックボックスであってもなんとなく動くものは作れるので、自己満足にしろ仕事にしろ成果として見えるものにはなる。 ただし、流行り廃りが速く、手を動かし続けないとキャッチアップしていけない。 ①は習得するのに時間かかる。その
他人のパソコンのCPU(処理装置)を借用して、仮想通貨のマイニング(採掘)を手伝わせる「コインマイナー※」。仮想通貨ブームもあって話題になっているが、そのプログラムをサイトに設置している運営者たちが、不正指令電磁的記録(ウイルス)供用や保管などの容疑で相次いで摘発されている。コインマイナー用のプログラムが「ウイルス」と判断されたからだが、技術者からは疑問や反発の声も出ている。なぜなのか。 【用語解説】コインマイナー 仮想通貨取引の正しさを証明するための計算作業に参加し、対価として仮想通貨を入手することを金の採掘に例えてマイニングと呼ぶが、計算には高性能なコンピューターが必要だ。このため、他人のコンピューターの処理能力を借用して行おうとするのがコインマイナー。今回、捜査対象となっているのは、自分の運営サイトにコインマイナー用のプログラムを設置していたケースだが、このほか、第三者がサイトを改ざ
題名:やよいがMZ-700実機で、オケ付きでshiny smile 作者:ohishi氏 特徴:タイニーアイマス 実機 おっさんホイホイ 題名:ちはやよがMZ-700実機で2人のちちぺったん 作者:ohishi氏 特徴:タイニーアイマス 千早 やよい もじぴったん 実機 おっさんホイホイ MZ-700。1982年に発売されたパソコンである。詳しい事を知らない人のために、ざっとその性能を列記すると・・・ CPU:Z80A 3.6MHz Z80Aは8ビットCPUである。最近のPCが使っているCPUは32ビットか64ビットなので、そこでもう異次元的に違う。そして3.6MHzというのは誤植ではない。GHzではなく、メガヘルツだ。 大雑把にコア数1/2、ビット数1/4、クロック周波数1/1000とすると、このマシンのCPUパワーは現行マシンのおよそ1/8000しか無い。実際には拡張命令とかIPCとか
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