MANZEMi_pod @MANZEMI_bot オススメの本です。 コロンブスの新大陸到達は、ジャガイモやトウモロコシ、唐辛子、煙草など、旧世界に与えた影響が大きく。 特にジャガイモは、世界を変えた作物でした。 x.com/ikazombie/stat… 2024-05-04 11:05:48
ここはすべての夜明けまえ 作者:間宮 改衣早川書房Amazonこの『ここはすべての夜明けまえ』は、第11回ハヤカワSFコンテストの特別賞を受賞したSF中篇(もしくは短めの長篇といえるかぐらい)だ。特別賞は長さが短めだったり一点突破の魅力があったりで受賞する作品が多いが(たとえば過去事例で代表的なのといえば草野原々の「最後にして最初のアイドル」など)、本作も「刺さる人にはこれ以上なく深く刺さる」、2100年代を舞台にした、問題まみれの家族の物語だ。 とある理由からひらがなだらけの文章で物語が始まるので面食らうのだが、設定開示の順番は心地よく、すぐに作中世界へと入り込んでいくことができる。単行本になる前からゲラが配られたりSFマガジンに全文掲載されたりしていたのでエモいエモいと評判だけは聞いていたのだけど、実際に読んでみたらたしかにこれはエモーショナルな物語だ。しかし、ただ感動させよう、感動さ
《この記事は約 28 分で読めます(1分で600字計算)》 前回の記事では、2022年の電子書籍ライトノベル市場を65.1億円と試算しました。他方、出版社へのヒアリングをもとに「多めに見積もっても20億円台」と推測する声もあります。実際のところ、紙と電子のライトノベル市場はいまどうなっているのか? さらに調査・試算・考察してみました。少々長い記事なので、結論だけ見たい方は末尾の「紙と電子のラノベ市場を足すと?」をご覧ください。 電子ラノベ市場を公開情報から試算 前回の試算で筆者は「ライトノベルは同シリーズの続刊が年に複数回出ることも多く、利用頻度は他ジャンルより高い可能性もある」と示唆しておいた。つまり、利用率だけを元に試算する前回のやり方は値が低めに出ているが、電子書籍のライトノベル市場はもっと大きいはずだ、と考えていたのだ。 仮にラノベが「20億円台」なら、それ以外で420億円だが……
今年もなんとか年末までたどり着きましたね。毎年書いている今年面白かった本を紹介する記事です。 今年は本屋(蟹ブックス)で働き始めたということもあって、今までよりも幅広い本を手に取った一年だったように思います。あと、去年はなぜか短歌くらいしか読めなくなっていたけど、今年はエッセイとかをまた楽しく読めるようになってきました。うれしい。エッセイを書く気力もわりと戻ってきたので、2024年はまたエッセイ本を出したいなと思っています。まあ、できる範囲でやっていきたいですね。無理せず、死なないように。 マンガ 鶴崎いづみ『私のアルバイト放浪記』(観察と編集) 大山海『令和元年のえずくろしい』(リイド社) 大白小蟹『うみべのストーブ』(リイド社) 坂上暁仁『神田ごくら町職人ばなし』(リイド社) 岩波れんじ『コーポ・ア・コーポ』(ジーオーティー) 新井英樹『SPUNK - スパンク!』(KADOKAWA)
経済的な理由などでクリスマスプレゼントを用意できない家庭に本を贈る「ブックサンタ」という取り組みが広がっています。この活動を行っている団体が、都内で24日のクリスマスイブに向けてラッピングなどの準備を行いました。 「ブックサンタ」の活動を行っているのはNPO法人の「チャリティーサンタ」で、全国の書店などと連携して6年前から実施しています。 「ブックサンタ」は取り組みに賛同した人が書店やオンラインの特設サイトで購入するなどして寄付された本が、経済的な理由などでクリスマスを祝えない家庭の子どもたちにサンタクロースからプレゼントされるものです。 23日は、プレゼントされる24日のクリスマスイブを前に、都内の事務所でボランティアが集まり、全国から届いた本のラッピング作業などを行いました。 NPO法人の清輔夏輝代表理事は「ことしは物価高が続いている影響でプレゼントを買う余裕がないと訴える家庭が増えて
このたび、『岩波講座 社会学』が正式に刊行開始となりました。前回の「岩波講座」からほぼ30年経つ。私のほかに、北田暁大、筒井淳也、丸山里美、山根純佳の各氏が全体の監修を務め、テーマごとに編集される全13巻の各巻に、そのテーマに造詣が深い社会学者が編者になります。 前回の「岩波講座」が刊行されたときは、たしか私はまだ院生でした。貪るように読んだことを覚えています。あれから社会も、社会学も、大きく変化しました。 前回は上野千鶴子や吉見俊哉、大澤真幸などが全体の監修者で、巻数も26あったと記憶しています。各巻のタイトルも凝ったものが多かった。執筆者も社会学プロパーだけでなく、竹田青嗣などの周辺領域の方が入っていました。文体や内容も派手で、自由で、雑多で、それほど社会学とは関係のないものもたくさんありました。もちろんそれだけではなく、当時の最先端の社会学的な議論をしている論文もたくさんあって、たと
正木伸城 @nobushiromasaki ライター・フリーランス広報・マーケター|常に3冊持ち歩く活字好き|仏教思想研究家|哲学愛好家|『サンユッタ・ニカーヤ』『監獄の誕生』が座右の書|うつ病→精神病棟→36歳から本格的に社会人デビュー →3社を経て現職|著書に『宗教2世サバイバルガイド』等|『本当にわかる仏教思想』刊行予定|取材・仕事のご依頼はDMにて📩 …bunshi-writingservice.hp.peraichi.com 正木伸城 @nobushiromasaki 清水俊史『ブッダという男――初期仏典を読みとく』読了。膨大な知識の蓄積の果てにわかりやすく紡ぎ出されるブッダ像は、新たな確かさをたたえている。刺激的。と同時に、やはり「あとがき」が気になった。僕の友人学者にも似たような経験を持つ人がいるので、さぞ苦しかっただろうと想像する。以下引→ pic.twitter.com
「鉄道ファンの聖地」や「プロレスの聖地」と言われる神保町の書泉グランデ 東京都は神保町・秋葉原に店舗を構える中規模書店、「書泉」が元気だ。 経営は赤字続きの状態ながら、2023年3月に1冊の書籍を「書泉グループ独占販売」で復刊させ、結果的にシリーズ3作で累計約3万部も売り上げたのだ。3万冊もの拡販につながったのは、「書泉グランデ(神保町)」に勤めるひとりの書店員の発案によるものだった。 出版業界全体で売り上げの落ち込みが続く中、都心部で本を売り続ける「書泉」の内情とはいったいどんなものなのか。約1年前に代表取締役に就任した手林大輔氏に話をうかがった。 ■転職先は「赤字書店の社長」――書泉の社長に就いたきっかけを教えてください。 「普通に転職サイトで見つけたからです(笑)。ミドル用の転職サイトサービスに登録して、ある日サイトを眺めていたら『へぇ~、社長の公募とかあるんだ』と思って。前職は教育
発表されるやいなや悪い意味でネットの話題となった『オタク用語辞典 大限界』だが、この度ようやく書籍が発売されたため購入してみた。取り上げられている項目に「アークナイツ」「原神」があったためである。いろいろスマホゲーがある中で、原神は若い女性にも人気が高いしそこはよくわかる。だが、アークナイツをあえてセレクトしてくるのが非常に興味深かったためだ。なお筆者のアークナイツプレイ歴は2年ちょっと。星6はコンプしているが自力で使い方を見出だすことは少なく、危機契約は動画を見て18等級クリアする程度のヌルいドクターである。 書籍についてのスタンスは昔書いた通りで、 ・記録として残すのは悪くない ・ただこれを三省堂が出す時点で「正しいもの」と誤解されるのは避けたい という程度。それを踏まえた上で一読してみたが「これは……」という気分になったので、とりあえずざっと問題点をまとめてみたい。全部にツッコミを入
発売前から批判の的になっていた書籍『オタク用語辞典 大限界』が2023年11月21日に三省堂から発売されたので、自分が長年遊んでいる「ファイアーエムブレム界隈」用語について確認・検証をやってみました。 検証に用いるのは2023年12月5日付の第1版です。奥付と発売日が一致しないのは書籍あるあるです。 オタク用語辞典 大限界 検証者についてFE的な自己紹介をすると、『ファイアーエムブレムエンゲージ』でルイの支援会話を日本語・英語比較して記事書いたことがあります。 特に好きなシリーズ作品は『トラキア776』『エコーズ』『風花雪月』、思い入れあるキャラを6人挙げるとシリーズ順にマナ、ゼーベイア、ゼロット、イサドラ、メルセデス(ダークナイト)、ザフィーアです。 なお蒼炎と暁は未プレイなので、該当作品に関係する箇所は数字を除いて指摘しません。また、GBA版はプレイ環境がないため記憶とデータに基づく不
総評:数字読めないっぽいし、あまりにも我田引水が過ぎるので、元記事・元データの方を直接読んだ方がいい。あと、検証とは関係ないけどラノベ・なろうへの悪意が尋常でないので一見の価値はあり。 (6/29追記:総評だけで十分という意見があったので、先頭に持ってきた) 若者のライトノベル離れ 6年で市場半減のショック 作者 らんた こういうエッセイがカクヨムに上がっていたので、その内容を軽く検証してみる。 複数の記事を参考にして書かれたエッセイであり、またそれ以外でも指摘の根拠としていくつかのページから引用する必要があるため、出典はなるべく分かりやすく示す。 (エッセイ) ライトノベル市場半減のショック まず2023年6月19日の『週刊文春・電子版』をご覧になったであろうか。なんとライトノベル市場が半減したというのだ。私は「note」にて既に2019年にて警告を発したことがあるが「じゃーなんで次々ミ
ひさしぶりに会った知人の変貌ぶりにショックを受けることがある。本書を書店で見かけた時の驚きもそれに近い。表紙の男性と著者名が一瞬つながらず、本人だと気づいて衝撃を受けた。別人のように痩せている。それも何か大病を患ったことをうかがわせるような痩せ方ではないか。 90年代からゼロ年代を通じた福田和也の活躍ぶりは、まさに「飛ぶ鳥を落とす勢い」という言葉がぴったりだった。「月300枚書く」と本人が言っていたように、文芸評論や時事評論、エッセイ、コラムを書きまくり、ワイドショーのレギュラーコメンテーターを務め、文芸誌『en-taxi』を編集し、母校である慶應大学の教壇にも立った。当時、夜の街でもしばしば著者を見かけた。バリバリ仕事をしつつ遊びもこなす姿が眩しかった。 著者を知ったのは学生時代のことだ。江藤淳に才能を見出されたというふれこみで、雑誌『諸君!』でいきなり連載が始まった。破格の扱いだった。
東京都千代田区神保町の書店「書泉グランデ」が、復刻を望まれていた品切重版未定本を力技で再重版に持ち込み、さらには完売させてしまった、という出来事が話題となっています。 タワーのように積み重なった『中世への旅 騎士と城』 書泉グランデは、株式会社書泉が神保町に構える大型書店。同社が重版にこぎつけたのは、長らく品切重版未定となっていた『中世への旅 騎士と城(H.プレティヒャ・著/平尾浩三・訳/白水社)』という書籍です。元はドイツで書かれた本で、内容は「中世ヨーロッパの世界観の解説」という専門書。これを日本語訳したものが前述の『中世への旅 騎士と城』で、1982年に発売されました。 重版までの経緯をツイートした作家のSOW(@sow_LIBRA11)さんによれば「この書籍に書かれた情報を基礎として、数多くの日本産RPGやファンタジー作品が創られた。影響を受けていない作品はほぼないと言い切れる、い
SOW@ @sow_LIBRA11 まぁ解説しますとね。 『中世への旅 騎士と城』というのは、ドイツでは広く知られている、中世ヨーロッパ世界観の解説書なのですが、これが80年代初頭に日本で翻訳版が発売。 これを基礎として、多くのJRPGやJファンタジーが形作られたんですな。 2023-03-21 10:39:17 SOW@ @sow_LIBRA11 要は現在に続くまでの、本邦ファンタジー作品の原典。 孫引きやひ孫引きまで含めれば、影響を受けていないものはゼロと言ってもいい。 それゆえ、最初の版は幻と化してしまい、長く新装版が求められ、2010年頃にようやく発売されるも・・・ 2023-03-21 10:41:20
先日ホットエントリに入っていたブログエントリ、Colorful Pieces of Game『書籍「ゲームの歴史」について(5)』にて、 「校正・校閲はいったい何をしていたのか」 との言及があった(現在は修正済)ので、校閲業界では若輩者の私ですが、書籍の制作において「校閲は何をしているのか」を少しばかり紹介しておこうと思い立ちました。 まず前提としてご理解頂きたいのは、一冊の本が世に出るまでには様々な工程を経るわけですが、その中で校閲が関わるのは「かなり後のほう」という点です。 書籍の制作において最も時間を要するのは「筆者が原稿を完成させるまで」、次いで「社内の了承を得て刊行が決まるまで」のプロセスだと思われますが、校閲の出番は更にその後です。通常、校閲にゲラが回ってくる段階では既に発売日・刊行部数etc.が決定しており、余程の(筆者都合の)問題でも起きない限り(*1)動きません。つまり、
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く