前回紹介したジュリー・ソンドラ・デッカー『見えない性的指向 アセクシュアルのすべて』は、一般読者向けの分かりやすく書かれているのに加えて、卒論や修論などでアセクシュアルについて研究しようと思ったときのとっかかりにもなる優れた概説書です。 とはいえ、原著はアメリカで出版されたものですから、文献リストに挙げられている文献はどれも英語文献です。もちろん海外の先行研究も重要ですが、いきなり英語を読むのは難しいという学生の方も少なくないかと思います。 ということで、今回はアセクシュアルについて日本語で読める学術文献をすこしだけ列挙してみたいと思います。 レビュー論文 1. 柿沼賢治・布施木誠,2011,「性的マイノリティにおける無性(Aセクシャル)の概念の可能性――Aセクシャル論文のレビュー」『聖マリアンナ医学研究誌』11(86) 2. 柿沼賢治・布施木誠,2013,「Aセクシャルにおける量的研究に