現在のテレビ視聴率は広告取引における重要な指標となっているが、出稿枠の選定などプランニングに活用する際、データのあり方に必ずしも満足しているわけではないとの声が聞かれていた。その状況に突破口を開けられるのではないかと考えたのがきっかけだ。 例えば個人視聴率でF1層(女性20歳~34歳)がある番組をどれだけ見ているかがわかるが、多くの広告主はもっと明確なターゲティング基準を持っている。富裕層であったり、年間複数回以上海外旅行に行っている層が視聴者の中にどれほど含まれているのか。また、毎回その番組を見ている人が多いのか、入れ替わりが激しいのかといったことがわかればマーケティングの戦略立案に役立つはず。こうしたプランニングに使える視聴データを収集し、提供するのが狙いだ。 ——どのようにデータを収集しているか。 独自に開発した測定機器を対象世帯に配布し、家庭用のリモコンから発信される赤外線の信号を