筆者はこれまでに2本、飲食店経営に関する記事を執筆・公開してきた。そこでは、素人が安易に飲食店を開業することがどれだけ難しく、実際に「地獄」を見ている経営者がどれだけ多くいるかを指摘した。飲食店について学ぶことは、まさに経営学を学ぶことだとお分かりいただけたのではないだろうか。 とはいえ、言うまでもなく世の中には成功している飲食店経営者もいる。私の周りにも成功している飲食経営者が数多くいるが、かれらは、飲食ビジネスを調べ尽くしたプロ中のプロであり、自身が積み上げてきた経験と、練りに練られたビジネスモデルを武器に、丁寧な経営をしている。 前回記事にも記したが、私は決して飲食経営を考えている人を揶揄したいのではなく、「安易な飲食店の開業」にはリスクがあると警鐘を鳴らしたいだけである。逆にいえば、緻密な事業計画を立て、あらゆるリスクと困難を想定し、高い情熱のもとで実行に移す気概を持った人を止める
飲食業界は「飽和状態」である 前回、<飲食店経営に手を出したら、その先には地獄が待っている>(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52348)という記事を執筆・公開したところ、多くの反響をいただいた。定年後の生き方が話題になるなか、会社を辞めて飲食店を始めようと考える人が増えているのだろう。加えて、実際に飲食店業を営んでいる方からも「その通り」「手を出すべき業種ではない」と共感の声があがった。 しかし、残念なことに「飲食店は素人が勝てないビジネスであることは分かったが、それでも夢を追いかけたい」という、定年間近の方々のコメントが多くあったのも事実だ。 一体なぜなのか、理解に苦しむ。夢を追いかけることを止めはしない。だが、現実は甘くない。失敗してもいい…あなたはそう思うかもしれない。しかし、妻(夫)や子供たちは、あなたの夢破れたあとどうなるのか。 実際、記
筆者は前回掲載記事で、退職後の選択肢として、退職金で会社を買うことを薦め、逆に多くの人がやりがちな「退職後の飲食店経営」については否定的に書いた。これには、大きな反響が寄せられた。 (『60過ぎたら、退職金で会社を買いなさい~500万円で優良企業の社長になる方法』→http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51636) (『世の中には500万円で買える会社がこんなにあった!~500万円で優良企業の社長になる方法』→http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51638) 特に、規模を問わず飲食店を経営したことがある人たちからは、本記事を読んでこぞって「その通りだ!」という反応を示してくれた。 それでも、脱サラや退職を機に飲食店をはじめたいと思っている人は、後を絶たない。自分好みに味付けした食事を出す店や居心地の良い空間を作りたいと思
若手育成について、自分が学んだことの備忘録です。ここ数年、育成とマネジメントを学ぶ機会に恵まれた中で強く意識させられた事柄まとめ。 若手育成における三原則はこれだ 「できない」ことを責めない まかせた仕事を巻きとらない 赤入れは徹底的行い、最後まで完成させる 以上終わり!と言いたいところですが、そうもいかないので各詳細を確認しましょう。 1.「できない」ことを責めない 当たり前なのに、やる人が多い項目筆頭。 現状日本ではほぼ職種別採用がなされておらず、大学での専攻と実務が結びつくことは稀です。また、多くの日本企業は「自社用ジェネラリスト」を育てることに特化する傾向にあるため、「あるチーム」「ある上司」「ある部門」「ある会社」といった狭い世界の常識を『社会の常識』として刷り込まれる機会が多い点も特徴です。 即戦力が欲しいのならば、その採用活動をすればいいだけなので、新卒・第二新卒=ポテンシャ
皆さん逃げ恥見ていますか??? 毎週いろいろな意味で悶えさせられる本作品ですが、私はゆりちゃんの台詞に一番もだもだします。上司として、働きマンとして、未婚独身女子として、もはやゆりちゃんをメッカとして崇めて礼拝しています。 特に9話の台詞にあるこの考えを自分の中に入れ込めるかどうかは、仕事・恋愛・結婚・生活すべての面で大きな分かれ道になると感じました。 が、その中でも今回は仕事にフォーカスして考えようと思います。 全てを深く知るのは無理。そう、仕事でもね! 「自分がやればもっとうまくできるのに!」を全面に出して、必要以上にタスクを巻き取るように行動するのは長期的に非常にマイナスに作用する、というのが持論です。「自分はこんなもん」という感覚を、自虐や卑下ではなくて理解できているかどうかで、はっきりと差がでることを強く感じているので、つらつらと書こうと思います。 私自身は「I am a her
例えばUSBケーブルを調達しようとするときに、普通はコネクターの形と必要な長さに考慮して店で売っているモノを買う。80cm、1m、3mという具合だ。一方、深センで工場と知り合いになると、好きな長さで作ってもらうことができる。 既にあるものをベースに考えて手間を省くことは大事だが、それと同じぐらい「どうやってこれを作っているか」を理解し、自分が欲しいものが世の中になさそうなときに「どうやれば手に入れられるか」を考えることも大事だ。作り方が分かれば、そこから別のものを作ることもできるし、市場としてはニッチだが自分の目的には重要な、この世にないものを作ることもできる。 バニー氏が起業したスタートアップの「チビトロニクス(Chibitronics)」は、そうした製造方法への理解から新製品を生み出したベンチャーだ。通常は液晶と電子基板の接続などに使うフレキシブル基板を用い、ハンダ付け不要で子供が電子
強制転勤なし、11時朝礼 他社巡った後継ぎの職場改革松山油脂 松山剛己社長(上)2019 / 7 / 23 石鹸(せっけん)やボディーソープ、ヘアケア製品など、自然派の自社ブランド製品を手がける松山油脂(東京・墨田)で独自の働き方改革が士気を高めている。松山剛己社長は博報堂、三菱商事を経て、1994年、家業の松山油脂に入社した。2000年から社長に就き、売上高を入社時の約20倍にまで増やした。異業種2社での経験は、社員の意欲を引き出す環境づくりにつながっているという。 (下)後継ぎ社長が新ブランド一人営業 原点はアルバイト >> ――関連会社のマークスアンドウェブを含めた売上高を約20倍の80億円に伸ばしました。 「目先の目標としては関連会社を含めた売上高100億円、経常利益10億円を掲げています。2018年の経常利益は約9.6億円に達し、10億円は目前に迫るまでになりました。今はコンスタ
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経営者は駅伝ランナー、引き際「スパッと」が美しいカルビー元会長 松本晃氏2019 / 5 / 11 プロ経営者の松本晃氏は、2018年にカルビーの会長兼最高経営責任者(CEO)を退任した後、招かれて入ったフィットネスジム事業のRIZAPグループの要職からも1年で退き、新しい事業に乗り出す考えです。日本ではコーポレートガバナンス(企業統治)改革の進展で、トップ経験者が相談役や顧問として社長人事などに影響力を及ぼし続ける「長老ガバナンス」に厳しい批判が集まっていますが、松本氏の目にはどう映っているのでしょうか。今回は松本流の引き際の美学を語ってもらいました。 <<(2)お客が1番、社員が2番 給料上げる経営とJ&Jの教え (4)すべては数字の成果主義 「評価に情」でみんな不幸に >> RIZAP、自分の役割は果たしたこのたびRIZAPの取締役を退任し、特別顧問に就くことになりました。RIZAP
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田中靖浩(公認会計士):今日は多くの方が、すごく重要で名前は知っているけれども、中身がよく分からないものについて、その歴史を説明しようと思います。それは管理会計です。聞いたことありますか? 白井咲貴(日経ビジネス):聞いたことはあります。 田中:英語は「management accounting=マネジメント・アカウンティング」というんですよ。マネジメントという言葉はドラッカーがよく使っているように、みんな好きですよね。だから「経営会計」と訳しておけばよかったのにと思うんです。 それなのに、なぜか「管理会計」という訳が日本で広がり、言葉だけを聞いて反発してしまったり、拒否反応を示したりする人が多いので、もったいないと思っています。 アメリカで生まれた原価計算と管理会計 管理会計は、マネジメントのための会計です。簡単に言うと、よりよくもうけるための会計なんですよね。このニュアンスが言葉からは
LIXILグループの前CEO・瀬戸欣哉氏の「辞めさせ方」を巡って大騒動が巻き起こっている。昨秋、創業家2代目・潮田洋一郎氏が主導して瀬戸氏を解任。その経緯が問題視された。両氏の確執の源流はどこにあり、社内で何が起きていたのか。 LIXILグループの潮田洋一郎会長兼CEO(左)は、瀬戸欣哉氏(右)を“プロ経営者”として招聘し、そして解任した(写真=潮田氏・瀬戸氏:的野 弘路、背景:共同通信) 「LIXILになってから、いいことがない。常にゴタゴタばかりだ」 5月31日、東京湾を望む大型ホテル「グランドニッコー東京 台場」の宴会場は緊張感に包まれた。住設・建材大手LIXILグループの代理店が一堂に会する年次大会。集まったのはトイレなど水回り製品を扱う代理店オーナーだ。 代理店会の会長が約200人の参加者を代表し、コーポレートガバナンス(企業統治)を巡る同社の混乱に不満をぶちまけた。原因は、潮田
毎年、同社は春と秋に新商品展示会を東京と大阪で開催する。各新商品の特徴を、担当者が取引先(小売り店のバイヤーが多い)に説明して回るスタイルは、ずっと変わらない。筆者はほぼ毎回訪れ“定点観測”してきた。その中で見えてきた傾向もある。 そこで同社を中心に、競合の土屋鞄製造所のこだわりも紹介し、カバンに対する消費者意識とメーカー訴求を考えたい。 カバンはあくまでも「物を運ぶ道具」 まずは吉田カバンの横顔を簡単に紹介しよう。創業は1935(昭和10)年、来年で85年となる老舗だ。業績も好調で売上高は約182億円(2018年5月現在)。2011年5月期は約130億円だったので7年で50億円も伸びた。 「PORTER(ポーター)」と「LUGGAGE LABEL(ラゲッジ レーベル)」という2大ブランドがあり、これらブランドの中に200以上のシリーズ数がある。すべてのカバンを国内の職人が手作りで行う「日
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