太平洋戦争末期、三十五歳で比島派遣渡兵団の補充要員として召集され出征した大岡が、フィリピン・ミンドロ島で戦い、米軍捕虜となり、そして復員する体験を描いた作品群を収録。捕虜収容所での生活を中心に扱った作品集『俘虜記』の姉妹篇をなす。死に直面した極限状況で人間がいかに考え、生きたかを描き出した戦争文学の傑作。
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