既に「RISC-V(リスク・ファイブ)」については、何度か書かせていただいている。最近もAppleがRISC-Vのエンジニアを募集というニュースが流れて盛り上がりつつあるらしい(Appleの求人情報「RISC-V High Performance Programmer」[英語])。今回はビジネス的政治的な話は抜きにして、純粋にRISC-Vのどの辺が素晴らしいのか(あるいはArmやx86と比べてどう変わっているのか)を考えてみたい。 RISC-Vは命令セットアーキテクチャの規格 まずRISC-Vというのは、古典的な意味でのコンピュータアーキテクチャ「ISA(命令セットアーキテクチャ)」の規格だということを押さえておいていただきたい。現代的にはプロセッサ内部の構造まで含めて「(マイクロ)アーキテクチャ」などと呼称する場合があるが、古典的定義ではどういう回路に実装するか(インプリメンテーション)