(2013/11/1) よしながふみが描く「女と女」 『大奥』(白泉社)や『きのう何食べた?』(講談社)で知られるよしながふみ。BL畑出身の作家だということもあり、男と女がつがいになり恋愛を経て結婚へと至るといったような、いわゆる「異性愛主義」に対し、懐疑的なまなざしを向け続けているマンガ家です。 女が為政者で、男はその補助者……男女の政治的、性的な立場が逆転した世界を描いた『大奥』などはその好例ですし『きのう何食べた?』に登場するゲイカップルも、単に男と女のカップリングを男と男のカップリングに置き換えたのでもなければ、世間一般のゲイカップルイメージをなぞったのでもない「よしながイズム」によって、人々の耳目を集める作品に仕上がっています。 わたし個人のことで恐縮ですが、よしながふみがこれらの作品でメジャーになるよりも前に、友人に勧められて『1限めはやる気の民法』(リブレ出版)を読んだ際、「