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ブックマーク / davitrice.hatenadiary.jp (7)

  • スティーブン・ピンカーとブラック・ライヴズ・マター - 道徳的動物日記

    togetter.com ↑ 自分でまとめたこの件について、思うところをちょっと書いておこう。 ●今回はスティーブン・ピンカーという大物がターゲットになったことで話題になったが、アメリカのアカデミアにおける「キャンセル・カルチャー」の問題はいまに始まったことではない。今回はBLMが直接のきっかけとなっているだろうが、他にも「セクシズム」や「イスラモフォビア」などの咎で、これまでにも様々な学者たちの講演がキャンセルさせられたり謝罪要求をされたり、大学を追われたりしてきたいう経緯がある*1。今回については、除名といってもアメリカ言語学会そのものからではなく「フェロー」の立場や「メディアエクスパート」の立場からの除名を求める運動ではあるが、言語学とはほぼ関係皆無の数年前のツイートを取り沙汰してポジションを奪うことが許されてしまうのなら、萎縮効果は明白だろう。だからこそ、ノーム・チョムスキーやジョ

    スティーブン・ピンカーとブラック・ライヴズ・マター - 道徳的動物日記
    sillyfish
    sillyfish 2020/07/08
    批判の内「元記事の要約が間違っている」が、次の段で「黒人」射殺を意識的差別以外で説明しうるかにすり変わっているために、批判の妥当性を検証しないまま棄却している。意識的なら不誠実だし、無意識なら重症よ?
  • 女性哲学者が少ないのは、哲学が女性差別的であるから? - 道徳的動物日記

    昨日にアップしたGoogle社員による「反多様性メモ」についての記事では「一般的に、女性は男性よりも数学やソフトウェア・エンジニアリングに対する関心が低い傾向にある」「Googleの社員やソフトウェア・エンジニアの大多数が女性であることの原因は、男女差別ではなく、興味関心の対象に男女間で生得的な違いがあるためだ」という論点を扱った。 それに関連して、「哲学を専攻する学生や哲学の博士号を取得する院生に女性が少なく男性が多いことの原因は、男女差別ではなく、興味関心の対象に男女間で生物学的な違いがあるためだ」という趣旨の主張を行っている記事を紹介しよう。 heterodoxacademy.org https://www.aei.org/articles/does-philosophy-have-a-woman-problem/ Heterodox Academyに掲載されたこの記事は、女性哲学者

    女性哲学者が少ないのは、哲学が女性差別的であるから? - 道徳的動物日記
    sillyfish
    sillyfish 2017/09/01
    学問自体に性差別が内包される指摘は、「社会的要因」から独立した「普遍」すら、人が作る以上真に普遍ではありえないという理論的な話で、それだけで分野の性比を説明できるとは誰も言っとらんわ
  • 「私たちは道徳的に賢くなっているのか?:IQの上昇、暴力の減少、経済的リベラリズムの関係」 by マイケル・シャーマー - 道徳的動物日記

    reason.com 今回紹介するのは、心理学者で疑似科学批判者で無神論者のマイケル・シャーマー(Michael Shermer)が Reason.com というサイトに掲載した「Are We Becoming Morally Smarter?」という記事。 シャーマーは昨年に『 The Moral Arc: How Science and Reason Lead Humanity toward Truth, Justice, and Freedom (道徳の弧:科学と理性はいかにして私たちを真実と正義と自由に導くか)』というを出版している*1。副題の通り、人々が科学的・理性的な思考方法を身に付けるにつれて、他人に配慮した道徳的な思考もするようになったり、正義などの抽象的な概念を理解したり、宗教の権威を否定したり、民主主義などが普及したりして、暴力が減少してより多くの人々に権利や自由が認

    「私たちは道徳的に賢くなっているのか?:IQの上昇、暴力の減少、経済的リベラリズムの関係」 by マイケル・シャーマー - 道徳的動物日記
    sillyfish
    sillyfish 2016/05/03
    実質的IQは同集団の通時比較、道徳的推論と懲罰傾向は集団内比較、政治体制と「繁栄」は集団間の共時比較と、指標と対象のどちらも揃えていないデータを結びつけていいのだろうか?
  • 警官による黒人の射殺は人種差別が原因か? - 道徳的動物日記

    www.nationalreview.com 今回紹介するのは、アメリカで盛り上がり続けているBlack Lives Matter 運動や「(白人の)警官が黒人を射殺するのは人種差別が原因だ」的な主張に対するカウンター的な記事。National Reviewのwebサイトに掲載された記事であり、著者のデビッド・フレンチ(David French)はNational Reviewの記者。 保守的な立場によるバイアスなどがかかっている可能性はあるが、Black Lives Matter 運動は日でもそれなりに紹介されているのに比べてそれに対するカウンターはほとんど紹介されていないこと、一方でBlack Lives Matter 運動に対するカウンター的な記事は現地でもそれなりの数が登場していることなどから、この記事を紹介することにした*1。 「Black Lives Matter は警察につ

    警官による黒人の射殺は人種差別が原因か? - 道徳的動物日記
    sillyfish
    sillyfish 2016/05/03
    銃の使用の正当化は、対象が属する人種の触法率でも、対象の触法有無でもなく、対象が現に周囲を攻撃し制圧困難かによるべきなので、「全体」の比率に応じた非武装者の射殺は普通に統計的差別を示唆しているわけだが
  • 「保守的フェミニズム」 by ニーナ・シランダー - 道徳的動物日記

    www.psychologytoday.com 今回私訳して紹介する記事は、ニーナ・シランダーの「保守的フェミニズム」。 原文記事の先頭に付いている紹介によると、彼女はトラウマや酒や薬物などの乱用の治療を研究している臨床心理学者(博士号取得候補者)であるらしい。女性問題や公共政策にも関心がある、とのこと。 記事中で主張されている「保守的フェミニズム」には、個人の自己決定権だけを重視するのではなく家庭や社会のなかで役割を果たすことを通じた自己実現を強調する共同体主義的価値観も含まれていれば、資主義や西洋社会の利点を認めて強調する(合理主義的?)価値観も含まれているようだ。前者の価値観と後者の価値観は必ずしも一致するわけではないし、どちらか片方は認められてももう片方は認められない、という人も多いだろう。しかし、一般論として、現代のフェミニストや左派の多くはどちらの価値観にも否定的であるから、

    「保守的フェミニズム」 by ニーナ・シランダー - 道徳的動物日記
    sillyfish
    sillyfish 2016/02/18
    日本では人口政策の違いと優生学への反省から、フェミニストこそが女性に生殖の責任を押しつけうるとして「チョイス」を懐疑する/一つのサイズでは~って、第三派フェミニズムがThe Womanの語で発見したものじゃないの
  • 「フェミニストはいつフェミニストでなくなるか?」 by ポーラ・ライト - 道徳的動物日記

    www.psychologytoday.com 今回紹介するのは、ポーラ・ライトの「フェミニストはいつフェミニストでなくなるか?(When is a Feminist Not a Feminist?)」という記事。タイトルからは分かりづらいが、「家父長制」の存在を主張したり、社会構築主義的な主張をするタイプのフェミニズムを批判する記事である。 記事の先頭に付いている紹介によると、著者のポーラ・ライトは、進化生物学・心理学・人類学・生態学の観点からエビデンスに基づいてセックスとジェンダーを分析している独立研究者である。彼女は自分の研究を「ダーウィン主義的ジェンダー研究」と呼んでいて、彼女のブログのタイトルも「Darwinian Gender Studies」である。 porlawright.wordpress.com 記事内では参考リンクが数多く貼られているのが、煩雑になるのを避けて、翻訳の

    「フェミニストはいつフェミニストでなくなるか?」 by ポーラ・ライト - 道徳的動物日記
    sillyfish
    sillyfish 2016/02/14
    性差についての社会構築主義は「生物学的に見える差異は構築されていた」だけじゃなくて「ある生物学的性質が社会的役割を決定するのに有意味なものとされるのが構築的」という議論をするくらいの狡猾さはあるけれど
  • 倫理学における、動物の「知能による線引き」について、雑に説明してみた - 道徳的動物日記

    anond.hatelabo.jp 「おれのアタマじゃ結論出ないので、倫理学の専門家に説明してほしいなあ。」 私も専門家ではないし、時間がないので雑になるが、前半の「知能による線引き」について、とりあえず説明してみる。 基的に、倫理学で「動物は道徳的に配慮されるべきだ」「人間には、動物を倫理的に取り扱う義務がある」といった主張がされる場合には、その根拠は「動物が苦痛や幸福を感じるから」であることが多い。 「人間が苦痛を受けること」や「人間の幸福が奪われること」が「悪いこと」であるのと同じように、「動物が苦痛を受けること」や「動物の幸福が奪われること」も「悪いこと」である、という訳である。 「悪いこと」であるから絶対にやってはいけない、という主張もあるが、多くの倫理学の主張では「正当な理由」がある場合には「動物が苦痛を受けること」などの「悪いこと」を行ってもよい、としている。 極端な例では

    倫理学における、動物の「知能による線引き」について、雑に説明してみた - 道徳的動物日記
    sillyfish
    sillyfish 2015/05/24
    頭の悪い動物であれば殺しても問題ない、という倫理学者はほとんどいないけれど、「頭がいい」とされる動物とそれよりも「頭が悪い」人間を比較して「頭が悪い」人間を殺すのを正当化する人は、残念ながら居てるよね
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