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中東情勢
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きっかけは些細なことでした。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』で遊んでいたときに、ふと気になったんですよね。 この広大なハイラルにどれくらいの「こじらせゲルド族」がいるんだろうって。 だってゲルドの街を少し歩いただけで、恋愛教室に通う人とか男性に振られて酔いつぶれる人とか三角関係になる人とか、こじらせている人ばかりが目に入ってくるんですよ。37歳・独身・恋人なしの私としてはとても他人事と思えないじゃないですか。 ゲルドの街の恋愛教室 ということで、さっそく酒場で酔いつぶれているデルタンに話を聞いてみると、どうやら意中の男性がほかの女性と結婚してしまうとのこと。しかも、デルタンに「好き」と言っておきながら、身長などの容姿を理由に振ってきたらしい。 はい出ました、極悪人。厄災ガノンよりまずそいつを封印したほうがよくないか? 怒りに震えた私の右手が思わず背中のマスターソードを抜こうとし
ある日、歴史的な “AIの仕様書”が発見された。 それは、まだワープロ専用機で資料が作られていた1980年代に書かれた、『ぎゅわんぶらあ自己中心派』という大人気麻雀マンガのゲーム版の仕様書だ。 じつは1980年代の“国内ゲームAI史”は、これまでまったくの暗黒大陸と化していた。そんなところに発見されたその資料は、驚くべきことに──いまAI研究の最先端にいる開発者から見てもまったく色褪せない歴史的な完成度であるという。 この“早すぎる”麻雀の“ゲームAI”は、はたしてどう生み出されたのだろうか? この奇跡ともいえる仕様書を作った人物は、ゲームソフト制作会社ゲームアーツを立ち上げ、その後『LUNAR』、『グランディア』シリーズや『機動戦士ガンダム ギレンの野望』のプロデュース、そして『大乱闘スマッシュブラザーズX』の開発プロデュースなども手がけた宮路洋一氏だ。 宮路洋一氏 当時、23歳の若者だ
ユニークな絵とネットの鋭い考察がトゥギャッチなどで大人気のコラムニスト・小野ほりでいさん。実はSteamのゲームを漁るゲーマーであるという、そんな小野さんが電ファミニコゲーマーに登場! 天才ゲーム少年マサキチ君と、ゲームはかせなる人物が語り合ったテーマは「ソーシャルゲーム」。なぜかソーシャルゲームに並々ならぬ恨みを抱くゲームはかせは一体何を企んでいるのか…!? イラスト・文/小野ほりでい 登場人物
とある女性が投稿した「亡き父親のゲーム攻略メモ」を見てゲームを攻略するということ。彼はなにを解き、わたしはなにを辿ったか 阿部愛由美さんという女性がTwitterで投稿したのは、父親でありアニメーターでもある阿部邦博さんが記したという、ゲームの攻略メモだ。ひと目見ると、精緻に書き込まれた攻略メモからはある種の魔導書のような迫力が感じられ、それと同時にゲームプレイヤーとしての並々ならぬ熱量も感じられた。 「すごいメモがある」とこのネタを持ち込んできた編集部員の熱意か、仕事として自身に湧いた興味か、あるいは“その魔導書”の魔力に惑わされてか。とにかくゲームライターであるわたしは、愛由美さんに通話で取材することになった。 以下がわたしがこれから記す体験、いや、“旅”の記録である。 文/Nobuhiko Nakanishi 編集/ishigenn このメモは8月に50歳で逝去された邦博氏の葬儀後、
元号が令和へと変わりすっかり定着しつつある2022年の年明け、穏やかな正月気分を引きずるインターネットの海にその映像は突如として現れた。 「カタナを振り回す、愚かなジャパンガールか…」の声に続き、流れ出すどこか聞き覚えのあるイントロ。違和感の正体を探る間もなく、すぐさまカットインされる衝撃的な架空の歴史。 (画像はYouTube「Showa American Story | Official Reveal Trailer」より) 「昭和66年、日本は強大な経済力でアメリカを植民地にした」という壮大な設定が提示されるとともに、郊外の車道やビルの立ち並ぶ都市といったアメリカの風景が次々と映し出されていく。 だがそこには日本の支配下による影響が随所に見られ、ハリウッドを象徴する屋外のサインは「NEO YOKOHAMA」の文字へと換わり、道路沿いには巨大な千手観音像が突き刺さっている。 (画像はY
近年、とりわけインディーゲーム界でローグライクゲームが世界的に人気を集めつつある。 2Dメトロイドヴァニアとしても高品質な『Dead Cells』、デッキビルディング・ローグライクという新ジャンルを確立した『Slay the Spire』、ピクセルベースの物理演算という新境地を開いた『Noita』、国内でもスマホで一世を風靡した『ダンジョンメーカー』。 そして直近では2020年のGDCアワードのゲーム・オブ・ザ・イヤー受賞をはじめ、世界的に高い評価を得ている『HADES(ハデス)』など、タイトルを挙げればきりがない。 いまや、「ローグ」との名を冠していれば売れるのでは?と思えるほどだ。 『Dead Cells』 (画像はSteam:Dead Cellsより)『Noita』 (画像はSteam:Noitaより) 『トルネコの大冒険』や『風来のシレン』の頃からローグライクファンである筆者にとっ
『ポプテピピック』ゲームパート担当の現役大学生「いつか社会的に抹殺されちゃうかもしれません」──パロディにかける思いとネタの出所とは【山下諒インタビュー】 「回転機能を使わずにナナメ45度のキャラもしっかり描いている」、「色数制限にこだわってレトロゲーム風グラフィックを再現している」といった声が、いわゆるドット絵警察と呼ばれるネット上のマニアを中心に絶賛されているのだ。 驚くべきことに、このゲームパートを担当したのは現役大学生。東京造形大学4年生の山下諒氏(@chiemin1063)である。 ドット絵の黄金期は1990〜1994年だと言われており、やがて2000年代には暗黒期を迎える。だが2010年以降は復興期に入り、制限のあるドットで“あえて”表現するという文化に注目が集まり、若年層にもドット絵に興味を持つ人が増加。 その一方で、若手へのドット絵の制作技術の継承も行われていなかったため、
富山県射水市にある「越中大門駅」を再現した本動画は、3Dモデルのデザインを仕事とするLorenzo Drago氏の手によるもの。スマートフォンで撮影した映像風の、人の気配がない駅構内のホームを収めた場面が現実と見まがう圧巻のクオリティで描かれている。 昼と夜で変化する奥行きあるライティングやガラスに映る反射の具合をはじめ、解像度の高さは細部まで行き届いており、移動にあわせて自然に揺れ動くカメラを通じた視点の描写も、事実を知らなければ実際に撮影された動画だと信じ込んでしまいそうだ。 (画像はYouTube「【UE5】etchū-daimon station – 越中大門駅」より)(画像はYouTube「【UE5】etchū-daimon station – 越中大門駅」より)(画像はYouTube「【UE5】etchū-daimon station – 越中大門駅」より) 前バージョンの公開
日本とフランスの架け橋を担うフランス人。16歳からゲームライターをしながら、通訳、日本のプロレスの実況、漫画編集など、フランスのエンタメ業界に日本を紹介するベテラン。1999年からファミ通グループの多数の雑誌に寄稿し、欧米のゲーム情報から、日本が知らない海外の日本好きぶりまでを紹介している。自称「ハンサムなオタク」。 【過去の記事例】パリ在住ライターから、テロとゲームについて少し 昨今の時代の流れに従い、東京ゲームショウ(TGS)に取材しに来る海外のメディアは、試遊レポートを書くより、動画でレポートすることが多くなりました。そのためクルーが最低でもふたり必要になり、近年では海外メディアの人数はトータルで増えています。 そのクルーの面々は、もちろんアメリカのE3やドイツのgamescomなど、世界のゲームショウにも何度も行っているわけですが、彼らは久しぶりにTGS会場に着くと必ず、「相変わら
『鈴蘭の剣:この平和な世界のために』がSRPG黄金時代を彷彿とさせて面白そう。BGMが最高でシナリオは重厚な戦記モノ
初級編(始めたばかりでまずはスイカを作りたい方向け) 冒頭でも触れたとおり『スイカゲーム』は同じ種類のフルーツを組み合わせ、少しずつ大きなフルーツに進化させていくゲームです。フルーツの種類は、チェリー・イチゴ・ブドウ・デコポン・柿・リンゴ・梨・桃・パイン・メロン・スイカの11種。始めたばかりだと、これらのフルーツを「どこに置いて進化させればいいかわからない」のではないでしょうか。 闇雲に置いてしまうとデカ玉【※1】同士がつかなかったり、小物【※2】が散乱して取り返しがつかなくなるので、そうならないようにコツをいくつかご紹介いたします。 デカ玉と小物はそれぞれセットで考える 落ちてくるフルーツを「大きい」or「小さい」で選別していけば、小物があまってしまうようなことが少なくなります。 具体的にはデコポン・柿・リンゴ・梨・桃・パイン・メロン・スイカを「デカ玉」、チェリー・イチゴ・ブドウを「小物
「戦争は、時間と空間のジレンマである」現代ウォーゲームが発見した“真実”——ゲームはいかに戦争の「本質」を捉えてきたか【徳岡正肇氏インタビュー】 去る9月1日、パシフィコ横浜にて開催された、ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2017」。取材に当たって筆者は、弊誌編集部からの指令を受けていた。 「4Gamer.netなどで活躍するライター、徳岡正肇氏にインタビューを依頼してほしい」 関西に住んでいた筆者は、この時点まで徳岡氏と会ったことは一度もない。だが、さっそく講演会場に入室すると、そこには怒濤の勢いでウォーゲームのマップデザインについて語る男がいた。 彼が指さして語るスライドに投影されていたのは、美しい3Dグラフィックでも、ピクセルアートでもない――三角形、四角形、六角形が正確に敷き詰められた、方眼紙のようなイメージだけ。彼はこのシンプルな図表を用い、マップデザインの真理につい
そんな『アズールレーン』が日本で話題だ。日本サービスはYostarという会社が行っており、9月14日にサービスイン。9月19日の段階では20万ダウンロードだったが、9月26日に同時接続者の規模が当初の想定を大幅に越えていることが明かされ、10月3日に100万ユーザー、10月18日には200万ユーザーを突破したことが発表された。 また10月28日には、App Storeのトップセールスランキングにて、『Fate/Grand Order』に次ぐ2位を記録するなど、10月に入ってから非常に盛り上がっている。 『アズールレーン』の戦闘シーン では、この盛り上がりを作り上げたYostarとは、一体どのような会社なのだろうか。そして、なぜ『アズールレーン』をヒットに導くことができたのだろうか。我々はそんな疑問に迫るべく、同社の代表取締役社長である李衡達氏にインタビューを実施した。 課金バランスやメンテ
「もはや反日感情を起こすのは難しい」中国で巨大ゲーマー集団を率いる謎の日本人男性が語る、変わりゆく大陸事情。当局が中国ゲーム産業に抱く思惑とは…?【中国ゲーム事情】 上海市街の南西、宜山路と桂林路が交差するあたりに、小規模なショッピングモールを備えたビジネスビルがある。その2階には、なかなかの広さのカードゲームショップがあるのだが、じつはこの店は上海で、もしかすると中国でもっとも『マジック:ザ・ギャザリング』が盛んなショップなのだという。 CardMasterの入り口 店の名はCardMaster。Shaoさんという気のいい店主が営むこの店で催される勝負は、公式に大会として認められており……と書いていると、この記事は「ボードゲームの話かな?」となるところだが、さにあらず。 この店、じつは土曜の晩になると、上海中から集まってくる人々がいる。上海に在住する日本人たちの趣味の集まり、“上海ゲーム
アリスソフトは、平成元(1989)年から美少女ゲームをリリースし続け、いよいよ発売タイトルの総数が100作品を数えようとする老舗のブランド【※】だ。ブランドロゴにも堂々と「it’s eroge maker!!」と記載され、そこからも18禁作品への強いこだわりが窺える。 (画像はアリスソフト 公式サイトより) とりわけ平成30年発売の最終作『X』で完結となったこの『ランス』シリーズは、第1作『Rance −光をもとめて−』が平成元(1989)年に発売されており、まさに平成という時代のパソコンブーム、PCゲーム業界の変化そのものを色濃く映している作品だと言えるだろう。 そして何より特筆すべき部分は、この『ランス』をはじめ、これらの人気シリーズすべての産みの親が、30年間ずっと開発チームのリーダーであり続けたことにある。 彼の名はTADA。コンシューマー市場にも、30年を超えて続く息の長い人気シ
【ゲームの企画書】リアルを舞台に数千人規模でゲーム…そんなのは約30年前に存在した! 「蓬萊学園」狂気の1年を今こそ語りあおう【新城カズマ×齊藤陽介×中津宗一郎 】 もし私たちが、本当に大好きな物語の中に入り込めたら。あるいはこの世界がゲームのように波乱万丈な物語になったら……そんな「夢」をあなたも抱いたことはないだろうか? 実際、デジタルゲームのテクノロジー動向は、それこそ2D、3D、VR……と、常にそんな「夢」を実現する方に進んできたともいえる。その先にあるのは、たとえば水口哲也氏の言うようなリアルとバーチャルが融合したようなエンターテイメントの未来かもしれない。実際、『Ingress』のようなリアルを舞台にした位置情報ゲームの成功例も、ある意味ではリアルの側からの歩み寄りとして、徐々に登場し始めている昨今でもある。 (画像は『Rez Infinite』公式サイトより) だが、実はそん
はじめに 電ファミ初の「企業協賛企画」として、DeNAさまと協力し約1年をかけて展開されていく大プロジェクトです。 iモード時代から数えると、その立ち上がりから約20年の月日が経過している日本のモバイルゲーム産業。PlayStation 2や Xboxが登場するなど、コンシューマゲーム市場も華やかなりし2000年前後。 しかし、その裏で産声をあげたモバイルゲームもまた、ゲーム黎明期とそれと似た“熱”を帯びた特別な時代を体験していました。急激に勃興したその業界は、いろんな課題や問題にぶち当たりながらも巨大化し、今のスマートフォン向けゲームの市場へと受け継がれていきます。 いまや、モバイルゲームなくしてゲーム業界を語れないといっても過言ではないほどですが、一方で、その歴史や出来事の経緯をきちんとまとめた文章や書籍は数えるほどしかありません。 今回の企画は、そんなモバイルゲーム業界の歴史を、当事
ゲーム開発経験のない、ディレクター兼開発者、原案・シナリオライターのチームで75万本を売り上げたインディーゲーム──日本発のインディーゲームとして、異例の実績の『NEEDY GIRL OVERDOSE』ですが、Switch版の発売、おめでとうございます。いま累計でどれくらい売れてるんでしょうか? 斉藤大地氏(以下、斉藤氏): ありがとうございます。売上は全世界で75万本です。 ──そんな『NEEDY GIRL OVERDOSE』はどのようなチーム構成で作られたのですか? メインチームは4人と聞いていますが。 斉藤氏: 全員いわゆるゲーム業界はほぼ未経験で、まずゲーム開発経験が1度もないディレクター・開発・デザインのとりいさん。ブログやツイッターが人気のライターの原案・シナリオのにゃるらくん。もちろんゲーム開発経験はありません。 次いでDLsiteでエッチなドットゲームを作っていたグラフィッ
今回から、電ファミニコゲーマーで連載を始める。題材は「なぜ日本のゲームメーカーは世界で戦えなくなったのか」。 『ゼルダ』がGotY(Game of the Year)を取り、『ペルソナ』や「ダークソウル」が昨今高い評価を得ているなかで、煽り過ぎかもしれないが、業界全体を俯瞰して見た場合に、この状況に変わりはないと思うので、あえてこの題材にしてみた。このテーマで、色々な人々に「その人なりの、その時からの見方」を聞いていきたい。 初回となる今回は、前提となる認識を共有するための「プロローグ」。ひとつの大きな年表を軸に、ゲーム業界の今を分析してみたい。 【記事およびデータ訂正のお詫び】 当初掲載しておりましたグラフ内容に不備がありました。読者の皆さまにお詫び申し上げます。経緯および内容の詳細はこちらからご確認いただけます。 日米欧の家庭用ゲーム パッケージソフト市場規模の推移グラフ Ver. 2
ハードコア農業シム『Farming Simulator 19』でスローライフを夢見た結末。輸送物が池に沈み、借金地獄でクビをくくった先にあるもの 心の奥底で農業に憧れている人たちがいる。 私たちの一部は、「いったいどこの誰が私たちのプロダクトを喜んでいるのだろう」と首をかしげずにはいられないような、第三次産業に従事し続けている。人間の生活とはもっとシンプルなもの、衣食住と少しの娯楽だけで、充分に満ち足りたものだったはずだ。 豊かさという列車は高度成長期のころに軌条から脱線してしまったが、いまだにかろうじて横転せず走り続けており、それどころかますますそのスピードを速めながら、得体の知れない怪物がひそむ新現代の密林に突入しようとしている。 ちなみに列車も運転できる。 我々はこの列車からどうにかして脱出し、地に足のついた生活を始めなければならない――と、心のどこかでわかってはいるのだが、列車の暴
(株)エンタースフィア代表。経営の傍ら、ゲームデザイナーも務める。 任天堂時代はスーパーマリオ64DSやWiiFitなどを制作し、独立後はPSVitaやモバイル向けのゲームを制作。最近は日本のゲーム開発の現状やゲームデザイン分析を英語圏に発信中。 「ついに悲願だった広大な世界の冒険を実現するんだな……」 「凍っていた時間が再び動き出した」 3年近く前、2014年6月のE3で発表された『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、『ゼルダBotW』)の新作を見て、私は感慨深い思いを抱きました。なぜなら、広大な世界での冒険は、ゲームキューブ以降の3Dゼルダにとって、ずっと悲願だったことを知っていたからです。 「誰が宮本さんの後継者になるんだろう?」 少し昔話から始めさせてください。 私が任天堂に入社して情報開発部(以下、情開)に配属されたのは、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』が発売された翌
みなさまにとって、「RPGの原体験」はどこにあるだろうか。 『ポケットモンスター』シリーズからRPGに触れた人、『ファイナルファンタジー』シリーズから触れた人、『テイルズ』から、『ペルソナ』から、『原神』から……。 きっと、「思い出のRPG」は人の数だけあるのだろう。 そして、そんな「思い出のRPG」に、『ドラゴンクエスト』を挙げる人は多いのではないだろうか? スクウェア・エニックス公式サイトより 『ドラゴンクエスト』……まさしく日本のRPGにおける特異点ともいえるタイトルにして、多くの方の「RPGの原体験」として刻み込まれているタイトル。そして、『ドラゴンクエスト』の生みの親でもある堀井雄二氏は、いくつかの作品から影響を受けてこの『ドラゴンクエスト』を作ったとされている。 そのひとつが、『ウィザードリィ』。1981年に発売された3DダンジョンRPGである今作は、後世の『ドラゴンクエスト』
過去の名作ゲームの企画書を見てもらいながら開発秘話を聞くシリーズ「ゲームの企画書」。連載2回めとなる今回は、人気シリーズ『桃太郎電鉄』を長期にわたって手がけてきた、さくまあきら氏に『桃鉄』誕生秘話を聞いた。 『桃鉄』といえば、放課後に友達の家に集まって遊んだり、あるいは大学時代にサークルの部室で遊んだり、という記憶が誰しもあるような、”国民的ゲーム”の一つ。しかし、そのゲームデザインについて真剣に語られることは、あまりにも少ない。 ボードゲームに鉄道の要素を盛り込んだシステムが人気を博した『桃鉄』は、シリーズ累計売上1,500万本を超える。第1作目『桃太郎電鉄』が1988年に登場して以来、携帯アプリ・ボードゲームも含め、39ものタイトルを展開してきた。画像は2008年発売の『桃太郎電鉄20周年』。 一方で、制作者のさくまあきら氏は、『ドラゴンクエスト』の堀井雄二氏や『俺の屍を越えてゆけ』の
『十三機兵防衛圏』……間違いなく傑作。同時に間違いなく「狂気の作品」である。 そして、これこそがまさに「クリエイティブの結晶」だ。 『十三機兵防衛圏』 ゲームをプレイしていて、ここまでの感想を抱くタイトルは、数年に一度あるかないかだと思うが、本作は、明らかに“そういう類のなにか”である。よく出来ているとか、ストーリーが良いとか、単純にそういった言葉だけでは片付けられないなにかが、本作をプレイしていると、ひしひしと感じられる。 いや、ヤバいですよ、これは。マジで。 というわけで、本稿では、そんな『十三機兵防衛圏』の魅力を、その凄さを、なんとか解説してみたい。また同時に、その「凄味」の正体がなんであるのか。 なぜこれが「狂気の作品」で、「クリエイティブの結晶」だと言えるのか? そんなところを説明できればと思う。 なお、できればこの記事をキッカケにいろいろな人に作品を知ってもらって、少しでも売上
掃除のおばちゃんにプレイさせて『バーチャファイター』開発。時代を先取りした鈴木裕のゲーム開発哲学 【鈴木裕氏×『鉄拳』原田勝弘氏】 ワシントンD.C.の中心部に広大な敷地を持つ、スミソニアン博物館。そこには、世界で最初に動力飛行を実現したライト兄弟の飛行機、アポロ16号が持ち帰った月の石、あるいは持ち主が不幸になることで知られる「呪いのダイヤモンド」 まで、実に様々な人類の「宝」たちが収蔵されている。 そこに1998年、日本人が開発した“とあるゲーム”が収蔵された。その名は――「バーチャファイター」。そして、この開発者こそが『アウトラン』や『スペースハリアー』などの「体感ゲーム」でセガを世界的企業に押し上げ、現在も欧米の開発者から高い評価を受ける、鈴木裕氏である。 この連載では、日本のゲーム業界黎明期のクリエイターを取材してきた。だが、鈴木裕氏はその巨大な業績に比して、今ではあまり語られな
『A列車で行こう』『信長の野望』に夢中になった中学生が、パソコン誌に投稿し続けたシミュレーションゲームのプログラム。それが今、Nintendo Switchで動き出した【カイロソフト社長インタビュー】 天然温泉が湧き出すひなびた旅館、スキーやスノボのお客をもてなすリゾートホテル、受託開発と自社開発で業績を伸ばすゲーム開発会社……。 こうしたさまざまな施設の運営や会社の経営が楽しめるシミュレーションゲームを、長年コツコツと作り続ける会社がある。 それが、社員数わずか20人強のカイロソフトだ。 カイロソフトの「ゲーム発展国++」「ゆけむり温泉郷」「冒険ダンジョン村」がNintendo Switchのeショップで10/11(木)にポロリと発売予定だよ。みんな持ち運んだり、大画面で遊んでちょんまげ。#カイロソフト #switch #スイッチ #任天堂スイッチ #GameDevStory #kair
ワンオアエイトは、『Fate/Grand Order』のあらゆる宝具演出を担当するなど、デザインに確かな実力をもち、業界内でも評判の高いゲーム開発会社だ。 今回、電ファミ編集部は同社の代表・小村一生氏に昨年発表された新作オリジナルゲーム『LOST EPIC』についての話を伺うはずだったのだが……取材を進めて見えてきたのは、小村氏が歩んできた、あまりに苛酷なゲーム制作人生だった。 浪人生からいきなりセガで第一線に放り込まれた小村氏は、『エターナルアルカディア』や『サクラ大戦3』の開発に携わる。その後コナミを経由し、「JRPG宣言」で知られるイメージエポックに入社。取締役として、当時経営不振に陥っていた同社の再建に尽力するが、東日本大震災を機に「もしこの仕事が最後だったら後悔するな」と思い立ち、思いを同じくしていた同僚とともに独立を志す。 しかし、独立の際に社内政争に巻き込まれた結果、小村氏は
貴重なレゲー1万本と雑誌を収集するフランス没落貴族!?→自宅に凸して数奇な人生を聞いたら、ただのガチゲーマーだった件【NPOゲーム保存協会:探訪レポ】 ゲーム保存協会というNPOをご存知だろうか? 1970~80年代の古いデジタルゲームを文化財として保存することを目的に、ゲームソフトやハードを収集修復するだけでなく、雑誌書籍や周辺資料などの保存活動をしている団体だ。フロッピーディスクやカセットテープなど、ゲームソフトを都内の本部アーカイブ室だけで約1万2000本保有している。最近では日本ファルコムから、1980年代に社内で活躍したユーザーサポート用フロッピーディスクのストック一式を寄贈されたことでも話題になった。 日本ファルコム株式会社さまから、ゲーム保存協会に資料寄贈いただきました。大切な歴史をしっかり引き継ぎアーカイブ室で長期保存します。夏にはアーカイブ室一般公開もはじめる予定ですが、
黎明期のゲーム業界には、まるで神話のようなエピソードがいくつも転がっている。その一つが、『大戦略』誕生にまつわる秘話である。 一人の無名の青年がある日、とあるソフトハウスにシミュレーション・ウォーゲームを持ち込んできた。その斬新な内容に驚いたソフトハウスがすぐに契約を結ぶと、瞬く間にそのゲームは大ヒットシリーズになり、そのソフトハウスには巨万の富がもたらされた。また、そのゲームは後に数々のフォロワーを生み落とした。『ファイアーエムブレム』などの我々のよく知る名作ゲームは、このゲームの子供たちにほかならない。 その青年が手にしていたゲームは『大戦略』。 (C)2016 SystemSoft Alpha Corporation 20世紀の後半、パソコンや家庭用ゲーム機で作り出された数多くのタイトルによって、コンピューター・ウォーゲームは一大ジャンルが築かれるに至った。しかし、日本でのコンピュー
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