社会のことから、ごく個人的なことまで。me and youがこの場所を耕すために考えを深めたい「6つの灯火」をめぐる対話シリーズ、「i meet you」。歌人、エッセイスト、批評家、絵本の翻訳などさまざまな領域で活動する穂村弘さんにお話をうかがいました。このテキストは、me and youが制作中のブック(クラウドファンディングの支援者の方々へのリターンの他、書店でも販売予定)にも掲載予定です。 「わかりあえた」と思える瞬間は、心地よさや救いをもたらすこともある一方で、強力な共感の磁場は時に同調圧力として働くこともあり、また、何かについてわかりきったと感じてしまうことは、他者や物事の複雑さを単純化することにもなりえます。 歌人の穂村弘さんは、世界に対して「馴染めなさ」や「わからなさ」を抱え続けるなかで、恐れ、震えるような「驚異(ワンダー)」の感覚と相性のよい短歌の形式で作品をつくり続けて