13~14世紀の殺人事件現場を凶器のピンで示すサイト。現場はオックスフォードを東西に走るハイストリートに集中している=©University of Cambridge なぜ人は殺人まで犯すのか。このテーマに向き合った英ケンブリッジ大犯罪学研究所が、ロンドンなどで起きた殺人事件の現場を示したウェブサイトを開設し、話題になっている。ただし発生時は「中世」。13~14世紀の事件現場をクリックすると、その経緯に加え、使用された「弓矢」「おの」といった中世の凶器が分かる仕組みだ。「中世殺人マップ」が作られた経緯をたどった。 「もともと歴史学者として、暴力の歴史に興味を持っていました。2015年ごろ、ロンドンの700年前の文書を読んでいて、事件が驚くほど詳細に書かれていることに興味を持ちました。すぐにロンドンの地図を買ってきて、事件現場にピンを立て始めたのが最初です」 同研究所所長のマニュエル・アイス