ぶただから言葉が変になるかも。出荷も近くなってくると女友達の愚痴がエグくなってくる。そんなエグい愚痴を丁寧に聞いて、遅くまで付き合ってやる俺はまるで紅の豚のように優しい人間だ。だが、今日という今日は我慢ならなかった。彼女は養豚場時代からの友人で、気がふれた仲なんだけど、独身貴族とも言ってられなくなって豚カツに熱心らしい。彼女曰く、 彼女の現状分析 (1)ろくな出荷先が見つからない (2)日本の黒豚はダメだ (3)最近はイベリコ豚との出会いを狙っている とか。どんな雄豚がいいのか聞くと 結婚相手に求める条件 (1)100g800円以上 (2)脂肪は30%未満 (3)アクなし (4)クドくなく胃を大事にする (5)専業主婦に調理をやらせてくれる男 とのこと。そう聞いて、ピンと思い浮かんだのが、やはり養豚場時代からの友人で、腐れ縁続きで同じ肉屋に勤めている豚の顔だった。あいつなら全部の条件満たし