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ブックマーク / lullymiura.hatenadiary.jp (14)

  • 吉本興業経営アドバイザリー委員会のご報告 - 山猫日記

    日は、吉興業の件について、まとまったご報告をしたいと思います。今週月曜に吉興業の経営アドバイザリー委員会の第二回会合に出席してきました。座長から記者ブリーフィングがあった通り、反社チェックの話と契約のあり方に議論が集中しました。今回は全員会合に参加できましたので、この機会に、現時点で考えられる反社チェックについてのあらゆる穴を潰しておこうという目的でした。 反社勢力チェックのあり方 吉興業は、まさに「興業」からスタートしたということもあり、近年会社としての厳しい反社チェック体制を確立したことはあまり知られていません。国内の大企業の中では銀行がもっとも厳しい反社チェック体制を備えていることで知られていますが、銀行は社内に特別の部門を抱えており、それ以外の大企業は第三者である専門的な調査会社に調査を委託します。吉興業は同様のかたちで反社チェックを委託しており、すでにそうした近代化が行

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  • 「やせがまん」できなくなった社会―あいちトリエンナーレ問題を考える - 山猫日記

    あいちトリエンナーレ問題 過去1週間ほど、愛知トリエンナーレをめぐる問題がマスコミやSNSを賑わせています。多くの識者が発言をしているところですが、極々簡単に出来事の時系列を振り返っておきましょう。 話題になったのは、「表現の不自由」と名付けられ、過去数年の間に公共の美術展から排除された展示を集めた企画展でした。その中に、慰安婦像を髣髴とさせる作品、昭和天皇の御影を焼くという作品が含まれていたことで、反発が広がります。展示に対しては、一般国民から多くの抗議があったほか、河村名古屋市長をはじめとする政治側から企画の中止を求める具体的な要求もありました。結果的には、総責任者である大村知事の判断で、抗議の一部に観客やスタッフの安全を害する可能性があるものが含まれていたことを主な理由として、展示そのものを中止することとなりました。 一連の問題は、確かに多くの論点を含んでいます。中心にあるのは、表現

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  • 朝鮮半島をめぐるグレートゲーム - 山猫日記

    ピョンチャン五輪 ピョンチャン五輪が開幕しました。4年に1度の機会を目指して真摯に競い合う選手達の存在の裏で、朝鮮半島をめぐる政治戦が盛り上がっています。それは、かつて帝国主義の時代に、大国達が様々な思惑で特定の地域に関与したグレートゲームを彷彿とさせるもの。舞台の中心で踊っているのは、五輪のホスト役でもある韓国の文在寅大統領です。 まずはピョンチャン五輪を通じて南北融和ムードを盛り上げるために、国際社会が強めている北への圧力をあっさりと弱めました。それは、韓国政界における進歩派勢力の従来からの考え方であり、融和姿勢を通じて北朝鮮の行動変革を促すという太陽政策へ回帰する流れです。実質的に何の譲歩もせずに五輪参加と費用負担の果実を得た北朝鮮は、金正恩の妹を派遣し、正式に文大統領を平壌に招待することで答えました。恒例の美女応援団を派遣し、統一旗の下での行進や共同のアイスホッケーチームの組成など

    朝鮮半島をめぐるグレートゲーム - 山猫日記
    tanaboo
    tanaboo 2018/02/13
    「今の日本にとって不可欠なのは、安全保障の世界から誤魔化しと建前の議論を放逐することではないでしょうか。」
  • 総理大臣による解散は課題設定の権力 - 山猫日記

    アジェンダセッティングの戦い 総理が衆議院の解散を表明しました。解散の噂が濃厚になり始めた10日ほど前から永田町は選挙モードでしたが、今はもうサーっと人が引いている感じです。28日にいったん国会に集まった後は、文字通り全国に散っていくことになります。今般の解散を受けて、メディアが設定しているのは解散に大義があるか否かということ。「いつから、そんなに大義に関心が出てきた?」のという皮肉は置いておいて、私は少し異なる見方をしています。 常々申し上げてきたことだけれど、政治の最大の権力はアジェンダ(=課題)を設定すること。一番重要なのは、問いへの答えではなくて、問いそのものなのです。民主国家においては、いったん問いが設定されると、一定の落としどころが探られるもの。 ただ、既存の政治やメディアの中からはどうしても出てきにくい課題というものがあります。例えば、政治に携わる者のほとんどが中高年男性であ

    総理大臣による解散は課題設定の権力 - 山猫日記
  • 内閣改造を読む - 山猫日記

    1にも2にも党内力学 内閣改造と自民党の党役員人事が出揃いました。メディアは、改造の目的を云々し、内閣にニックネームをつけ、いつもどおり大騒ぎをしています。改造後の世論調査で内閣支持率がどこまで回復するかはなお見通せませんが、話題を変える効果はあったように思います。 私の印象はというと、安倍総理は、憲法改正も、総裁三選もまったく諦めていない。引き続き、長期政権に意欲満々であるということです。今般の改造は、政策的に何をしたいかという要素は一切なく、1にも2にも党内力学を意識した政治的な戦術と理解すべきと思っています。私は、政界人間模様的な話はあまり好きではないのですが、今回ばかりは、その手の話が質のようです。 内閣支持率の低下を受け、安倍政権があたかも崩壊前夜のような印象を振りまいているメディアや識者がいますが、日政治のルールをわかっていないのでしょうか。あるいは、安倍政権への批判を繰り

    内閣改造を読む - 山猫日記
    tanaboo
    tanaboo 2017/08/03
  • 都民ファースト大勝の意味合い - 山猫日記

    都民ファースト大勝の影響 小池都知事率いる都民ファーストの会が都議会選挙で大勝しました。都議会選挙の影響範囲は、第一義的には都政においてです。今回の選挙は不思議な選挙でした。小池知事側の戦略勝ちなのですが、誤解を恐れずに言えば、政策上の争点はなかったからです。 市場移転についても、豊洲に移転することが前提で、あとは選挙を通じて意思決定するほど話は煮詰まっていない状況。待機児童問題についても、政党間の違いが明確になることはありませんでした。争点は小池知事を信任するか否かということであり、強いて言えば重要だったのはスタイルの差分。 自民党のおじさん的な政治を続けるのか、小池さんが重視する多様性や颯爽した何かを追い求めるのかということだったわけです。直接的な影響は、後の小池知事の政策運営が容易になったということですが、ここまでくっきりと勝敗が分かれると、当然、国政への影響が出てきます。私は、大き

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    tanaboo
    tanaboo 2017/07/03
  • 教育無償化と加計学園問題をつなぐもの - 山猫日記

    教育無償化政策の哲学 教育の無償化ないしは投資増加が日政治において注目を集めています。5月3日に発せられた安倍総理のビデオメッセージでは憲法改正のテーマとして挙げられました。維新は独自の憲法改正案を発表していますし、課題となる財源について、民進党は子ども国債を、自民党若手はこども保険を提案しています。政府の経済運営の指針となる骨太の方針においても間接的に言及が為されるなど、永田町の一つの流行になっているようです。結果として、財源論や制度論の詳細ばかりが先行して、政策の根っこにある哲学について十分に国民的な合意が得られているとは言い難い状況なのではないか。稿の第一の問題意識は、この点にあります。 思うに、教育の無償化に代表される投資増加策の根にある発想は大きく二つでしょう。一つは、21世紀という時代が知識や情報が人々の生活に直結する時代であるということ。この時代には、教育にこそ投資をし

    教育無償化と加計学園問題をつなぐもの - 山猫日記
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    tanaboo 2017/05/21
  • 改憲運動に欠けているもの - 山猫日記

    改憲を政治日程に乗せたことを評価 5月3日は、日国憲法施行から70年の節目。そんな日に、安倍総理から改憲に向けたビデオメッセージが発せられました。ポイントは二つ。憲法改正を具体的な政治日程に乗せるとの立場を明確にしたこと。そして、その改憲の眼目に9条を据えたことです。いずれの点も、時代が求める方向性であると思っています。 安倍政権に改憲する気があるのかについては、論壇でも見方が分かれていました。私自身は、保守政権として国民の支持を得ながら、改憲に手を付けないとすれば、いったい何のための格政権か、思っていたところでした。正直、少々懐疑的だったことは否定できませんから、安倍総理の姿勢を評価したいと思います。 2020年までに憲法を改正し、施行までもっていくとすれば、今後2年程度の間に改憲案を練り上げ、国会で発議し、国民投票までもっていく必要があります。改憲までの流れを決めるのは、今後1年程

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    tanaboo 2017/05/04
  • 石原慎太郎元都知事の会見を受けて - 山猫日記

    何が「問題」なのか? 石原元都知事の豊洲に関する会見を見ました。中身に入る前の印象としては、石原氏が大組織のトップとしてまっとうなことを言っているのに対し、記者達の「世間の空気」をカサにきた質問が、いかにも失礼で、勉強不足であるというものでした。マスコミの通り一遍の論調と、ツイッターの中の論調の多様性とのズレが目立ってきたという印象も持ちました。そもそも、件は何が「問題」なのか整理が必要でしょう。 石原氏と記者達のすれ違いの最大の要因であり、件の核心は、そもそも豊洲への市場移転に問題があるのかという点でしょう。石原氏は、豊洲を市場として使う上での安全性の問題は、科学によって決着がついている。その判断は、今もって権威ある専門家によって是認されている。したがって、今すぐ豊洲に移転してもなんら問題ない、というものです。豊洲移転が完璧ではないかもしれないが、耐震基準を満たさず吹きッ晒しの前近代

    石原慎太郎元都知事の会見を受けて - 山猫日記
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    tanaboo 2017/03/04
  • 日米首脳会談の総括 - 山猫日記

    満額回答 第一回の公式な日米首脳会談が終了し、安倍総理が帰国しました。トランプ政権については、選挙戦のさ中には様々な問題発言がありましたし、予測可能性の極めて低い政権であるだけに、まずは一安心というところでしょう。日米同盟に対する当座のリスクが取り除かれたというだけでも、喜ばしいことです。 トランプ大統領は、安保については、間接的な表現ながら尖閣諸島への日米安保の適用を明言し、南シナ海の航行の自由や北朝鮮問題が米国にとっても優先課題であると述べました。在日米軍駐留の負担増をめぐる発言は行われず、在日米軍を受け入れてくれている日国民に感謝の言葉を述べるというリップサービスまでついてきました。 経済については、懸念されていた自動車産業をめぐる暴言もなく、為替操作国認定をされるような場面もありませんでした。現時点で期待し得るものとしては、満額回答であったと言えるでしょう。週末に出演した報道番組

    日米首脳会談の総括 - 山猫日記
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    tanaboo 2017/02/13
    「外交とは、自国の安全と繁栄を担保するために相手国の意思に働きかけることを言います。トランプ政権の登場によって、世界は変化の速度を上げていくはずです。」
  • トランプ政権誕生12日目 - 山猫日記

    衝撃と畏怖 トランプ政権の誕生から12日が経過しました。営業日ということでいくといまだ10日にも満たないわけですが、同政権が発する大統領令に世界中が振り回されています。歴代の新大統領も、政権発足100日プランを作成し、一気呵成に懸案の処理にあたってきました。しかし、トランプ政権のアプローチはそれでは説明できないレベルでしょう。 既に、一つ一つが大論争を引き起こすような大統領令を乱発しています。TPPからの永久離脱、メキシコ国境との間の「壁」の建設の開始、キーストーン・パイプランの建設容認、75%の規制撤廃を目指す宣言、そして、イスラム7か国から入国の一時停止などです。それらの大統領令に加えて、閣僚の人事案が上院で審議中であり、米国内政上は最大級のイベントである最高裁判事の推薦も行われる予定です。 これらの大統領令に対しては、気まぐれな大統領と経験の浅いチームによる「無茶」であるとの批判があ

    トランプ政権誕生12日目 - 山猫日記
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    tanaboo 2017/02/02
  • トランプ大統領就任✔ - 山猫日記

    合法的な革命 トランプ氏が米国の第45代大統領に就任しました。立場の差を超えて「歴史」が我々の前で展開しているという感覚を持った方も多かったでしょう。選挙を通じた合法的な革命であるという言葉がしっくりくる一日だったように思います。8年前、若者に熱狂的に支持され、多様性を象徴する大統領が就任したのが、合法的な革命であったのと同様に、米国が大きく変わろうとしています。 就任演説について、全体的な印象はシンプルであったこと。そして、闘いの演説であったということです。黒人初の大統領として就任したオバマ大統領には、自身の当選そのものに大きな象徴性があり、その象徴性を格調高く表現することに力点が置かれました。対するトランプ大統領は、闘いに突入しようとする部隊を鼓舞する部隊長のような演説という印象を持ちました。簡単な言葉が選ばれ、仕事をするための演説であったと。 ケネディー大統領の就任演説のように、名演

    トランプ大統領就任✔ - 山猫日記
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    tanaboo 2017/01/22
  • 「トランプ大統領」誕生 - 山猫日記

    時代の転換点 トランプ大統領が誕生しました。ほとんどのメディアも、識者も、クリントン氏有利を予想していたこともあり、歴史的な事件であるとの論調が世界中を駆け巡りました。米国大統領が持っている権力と、時代の雰囲気を作り出す能力は今なお絶大ですから、我々が時代の一つの転換点に立っていることは間違いありません。それは、かつてニクソン大統領がニクソンショックを通じて国際経済のあり方や冷戦構造に風穴をあけ、レーガン大統領が資主義を再定義して冷戦を終わらせたことに匹敵する新たな時代が始まろうとしているのだろうと思います。 世界中の専門家が選挙戦の予想をしていたのに、ここまで大きな読み違えがあったのは、いくつかの要因が重なったからです。第一は、北部の民主党支持と思われていた州における人口動態や投票率を読み間違えたこと。第二は、世論調査が人々の音を反映していなかったこと。そして、最大の第三は、偏見にと

    「トランプ大統領」誕生 - 山猫日記
  • 民進党代表選と蓮舫新代表 - 山猫日記

    政治の異常状態は続く 日政治は異常な状態が続いています。2012年末に自民党が政権に復帰して以降、自民一強、安倍官邸一強が続き、日政治から政権交代の緊張感が消えているのです。国民の多くにとっては、もはや、当たり前の感覚になりつつあるかもしれませんが、小選挙区制を基軸とする選挙制度を持つ民主国家において、まったく政権交代の緊張感がないというのは異常である、という認識を持つことが必要です。安倍政権には、近年の政権にはなかったある種の老練さや安定感がありますが、この異常さの原因の大半は野党の体たらくに負っています。 その流れを反転させるきっかけが、野党第一党である民進党の代表選挙でした。蓮舫氏の代表選出により、少なくとも岡田民進党よりは、攻勢を強めるのではないかと思います。蓮舫氏のコミュニケーション能力や、「キリッ」とした主張には見るべきものがあると思います。複雑な背景や経緯のある問題を単純

    民進党代表選と蓮舫新代表 - 山猫日記
    tanaboo
    tanaboo 2016/09/16
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