今般編集作業が終わった『ロシアNIS調査月報』2017年1月号では、「ソ連解体から四半世紀を経たロシア・NIS」という特集を組んでいる。ロシア・NISのすべての国を個別のレポートで詳しく論じるという意欲的な号になっているので、楽しみにしていただきたい。12月20日発行予定。 さて、エストニア、ラトヴィア(私は通常は「ラトビア」と表記しているが)、リトアニアのバルト三国は、両大戦間期に独立国だった実績があるので、旧ソ連のいわゆる「新興独立諸国(NIS)」の範疇には含まれない。2004年にEU加盟を果たしたことを受け、2006年に私どもロシアNIS貿易会の事業対象からも外れてしまった。しかし、今回の月報の特集テーマであるソ連解体とその後の歳月、若き独立諸国の歩みを考える上で、バルト三国は避けて通れない。そこで今回の特集号では、せめて書評コーナーでこれら三国を取り上げることにした。明石書店の世界