5月3 サウジアラビア北部の砂漠で8.5~9万年前の現生人類の指の化石 カテゴリ:古人類学進化人類学 サウジアラビア北部のネフド砂漠で2016年に発掘されたヒトの指の化石の解析結果から、現生人類ホモ・サピエンスは遅くとも8万5000年前にはアラビア半島に到達していたとする研究結果が4月9日付のイギリス科学誌『ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション』に発表された。 ◎成人中指の3.2センチ分の化石 発掘されたのは、アル・ウスタと呼ばれる今はカラカラに乾いた砂漠地帯。指の骨の持ち主が住んでいた頃には多数の川や湖が点在する草原だったとみられ、研究チームはガゼルやカバといった動物化石800点以上の他に多数の石器も発見している。 指骨は、形態からホモ・サピエンスと明らかな、成人の中指と見られる長さ3.2センチの化石(写真)。発見以来、研究チームは2年にわたって解析作業を行った。 ◎ウラン系