第一次大戦中の1918年から19年にかけて、スペイン風邪とよばれた新型インフルエンザが猛威を振るい、全世界で感染者5億人、死亡者5000万~1億人(推定)という空前のパンデミックがあった。 この時は戦争中で各国とも情報統制が敷かれていたため、敵国に弱みを知られないたくないため、参戦国はどこもインフルエンザの流行を公表していない中で中立国のスペインだけがそれを公表したためその名がついたが、実は米国が感染源だった。
Perfumeの東京ドーム公演中止、EXILEの京セラドーム公演中止と大型イベントの急遽中止が相次ぐ。新型コロナウイルスの影響から政府の要請に答える形での中止であった。しかし、その効果に懐疑的な意見も多く見られる。 予防医学の専門家である東京慈恵会医科大学教授の浦島充佳が、政治主導の対策と感染症の流行について、過去の事例データを元に分析した。 この記事では、スペイン風邪(新型インフルエンザ)流行時の政府による医療行為以外の介入に関する疫学データを分析し、本来日本政府がとるべき行動はどうだったのかを考察する。 ここで注意したいのが、スペイン風邪と新型コロナウイルスは、その症状も感染力も異なるということだ。ある時期に急速に広がった感染症の一例として比較していることを念頭においてほしい。 スペイン風邪にみる感染拡大防止策 2020年2月25日、政府は国内の拡大防止策の目標を掲げた(図1)。この図
本項で解説する地方病(ちほうびょう)は、日本住血吸虫症(にほんじゅうけつきゅうちゅうしょう)[† 1]の山梨県における呼称であり、長い間その原因が明らかにならず、住民らに多大な被害を与えた感染症である。ここではその克服・撲滅に至る歴史について説明する。 「日本住血吸虫症」とは、「住血吸虫科に分類される寄生虫である日本住血吸虫(にほんじゅうけつきゅうちゅう)の寄生によって発症する寄生虫病」であり、「ヒトを含む哺乳類全般の血管内部に寄生感染する人獣共通感染症」でもある[3]。日本住血吸虫はミヤイリガイ(宮入貝、別名:カタヤマガイ)という淡水産巻貝を中間宿主とし、河水に入った哺乳類の皮膚より吸虫の幼虫(セルカリア)が寄生、寄生された宿主は皮膚炎を初発症状として高熱や消化器症状といった急性症状を呈した後に、成虫へと成長した吸虫が肝門脈内部に巣食い慢性化、成虫は宿主の血管内部で生殖産卵を行い、多数寄
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