読書 アガサ・クリスティの『アクロイド殺し』を論じつつ真犯人を推理するという構成になっているのだが、『アクロイド殺し』以外のクリスティ作品のネタバレも容赦なくされているので非常に顰蹙をかっているようだ。未読の方は気をつけるように。 訳者あとがきから借りると、本書では、推理小説で用いられる「三大隠蔽法」(偽装・転嫁・露出)、「両義的言説」、「省略による嘘」の分析、そして「妄想」についての理論が語られている。「省略による嘘」は「書かれなかったテクスト」につながる話だ。本文を引用しての分析となるので、精読してる感があって非常に参考になった。 注釈で、いろいろな論者が『アクロイド殺し』を論じていることが知れる。ちなみにジョルジュ・ペレックが死の直前にこの小説に関する論考を準備していたとか。アクロイドを殺したのはだれかposted with amazlet at 09.04.12ピエール バイヤール
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