海賊が地球温暖化など気象・海洋など気候へ与える影響と言えばパロディ宗教「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教 (FSM)」の“教義”の一つを思い浮かべる方も多かろうが、現実の、科学としての気候学が海賊に影響されている事実が紹介されている (Nature News の記事より) 。 もちろん FSM が言うところの海賊の減少と地表面気温に (みかけの) 相関があるという話ではない。西インド洋はモンスーン気候の海域であり、ソマリア付近を中心に季節によって風向を反転する卓越風系があり、その卓越風によって運ばれる水蒸気がインド亜大陸への降水・乾燥に寄与するため、気象学・気候学にとって重要なエリアだ。しかし、近年ソマリアが中央政府を欠き治安機能が喪失しているため発生したソマリア沖の海賊のため、観測船がソマリア沖に入れず観測の空白地帯になっている。人工衛星による海上風推定では風系のコア速度が遅く見積もられ