夏の参院選を前に、日本維新の会が、兵庫県内の地方選挙で戦略の見直しを迫られている。躍進した昨秋の衆院選の余勢を駆り、県内初の公認候補の首長を狙った西宮市長選で、現職に大差をつけられ完敗。国政で「野党第1党」を目指す中、県内市長選は4連敗と党勢拡大に水を差す形になった。これ以上の負けはイメージダウンになるとして、6月の加古川市長選での候補擁立で揺れている。 「散々だった。もう少し善戦できると思っていた」。維新の県組織幹部は3月の西宮市長選を振り返り、肩を落とした。 昨年の衆院選で維新は県内でも比例復活を含め、擁立した9人全員が当選し躍進。過去3回の県内首長選で公認候補が負けていたが、大阪府外初の首長誕生を狙う好機とみて、松井一郎代表や吉村洋文副代表も応援に入り総力戦で臨んだ。 これに対し、現職には維新の進出を警戒した自民党や立憲民主党などが支援に回り、事実上の「維新包囲網」を形成。結果は、維