最大震度7を観測した能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市は、長期間孤立が続く見通しの集落を対象に、全住民を市外に集団避難させる方針を決めた。孤立集落では支援物資の搬送にも困難が伴うほか、衛生環境も悪化しており、災害関連死を防ぐ狙い。一方、県は12日、輪島市と珠洲市で仮設住宅計115戸の建設を始めた。被災者の命を守る避難支援と生活再建の両面作戦を強いられている。 県によると、12日時点の孤立集落は、輪島市が10地区1616人▽珠洲市5地区281人▽能登町2地区13人で、計17地区1910人。水道などライフラインが復旧しない中、道路や海上からのアクセスが途絶し、物資の搬送が困難を極めている。