12月29 濱口桂一郎『働く女子の運命』(文春新書) 7点 カテゴリ:社会7点 日本の雇用の問題について鋭い分析を行ってきた濱口桂一郎の新刊は女性と雇用の問題を扱ったもの。『若者と労働』(中公新書ラクレ)、『日本の雇用と中高年』(ちくま新書)につづく三部作の完結編と言っていいのですかね。 若者と中高年(男性)に関しては、「今までは日本型雇用の受益者の面も強かったが、現在はそうとも言えなくなってきた」という存在だと思います。一方、日本型雇用において一貫して不利を被っていたのが女性です。この本では、歴史的経緯を丁寧に紐解くことで、問題の所在と今後の展望を明らかにしようとしています。 目次は以下の通り。 序章 日本の女性はなぜ「活躍」できないのか? 第1章 女子という身分 第2章 女房子供を養う賃金 第3章 日本型男女平等のねじれ 第4章 均等世代から育休世代へ 終章 日本型雇用と女子の運命 教