富士通研究所は、データを暗号化したまま統計計算や生体認証などを可能にする準同型暗号の高速化技術を世界で初めて開発したと発表した。 データを暗号化したまま演算処理が可能な暗号方式として「準同型暗号」があるが、従来の準同型暗号はビット単位で暗号化を行うため処理時間が長く、電子投票などで利用されている加算処理のみが実用化されているという。準同型暗号を用いて任意の演算を行う方式はIBMが提唱しているが、処理速度に課題があり、実用化されるのはまだ先だという。 そこで富士通研究所は、ビット列の内積処理に着目し、限定回の加算と乗算処理を実用レベル行える準同型暗号の高速化技術を開発した。 同社が開発した技術は、2つの平文を暗号化する際に、多項式の掛け算が持つ特性を利用して、1つは昇順にもう1つは降順にビット列を並びかえた上で各々を多項式に変換する工夫をすることで、暗号化したまま1回の乗算で内積計算するもの
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