千葉商科大学大学院政策研究科 杉山秀子さんの博士論文 コロンタイ; 理想と現実: ジェンダーから見たロシアにおける女性の社会的地位
千葉商科大学大学院政策研究科 杉山秀子さんの博士論文 コロンタイ; 理想と現実: ジェンダーから見たロシアにおける女性の社会的地位
すっかりインターネットでもフェミニズムがお馴染みになり、「いったいフェミニズムとはなんなのか?」「どうやって勉強すればいいのか?」と聞かれることが増えた。「フェミニストがちゃんと説明しろ」という声もある。そんななかで、大学でジェンダー学*1に触れたが、絶望したという経験を書いている人がいる。 八谷リナ「ジェンダーヤクザがジェンダー学に絶望した話」 https://note.mu/rina_hachiya/n/n8ae145f01de5 八谷さんは女子大に進学し、ジェンダー学の授業を履修したが、以下のような経験をしたという。 先生は異常な厳しさで私たちを制圧した。誰も意見できなかった。そして「今までのあなたたちの価値観は間違っている」と男女観をぶち壊しにかかった。授業内容は安定の「男は加害者・女は被害者」というものだった。 そして次のような心境に至った。 私はどんどんミサンドリーに苦しめられ
1989年に公開された『リトル・マーメイド』は、59年『眠れる森の美女』以来のディズニー・プリンセス映画だった。この30年の間、アメリカではウォルト・ディズニーが逝去し、フェミニズム・ムーブメントや公民権運動が起こっている。スタジオも社会も大きく変わっていたのである。その勝負どころで誕生した人魚姫のアリエルは、ストーリー・アーティストを務めたエド・ゴンバートによると「ウォルトの時代とはもう違う」直感によって描かれたキャラクターだ。実際、このカリフォルニア風の赤毛をなびかせる少女は、それまでの比較的温和なプリンセスたちとは異なっていた。アリエルは好奇心旺盛で活発だったし、父親の教えにそむいて人間の世界に行ってしまう。さらには貝殻のビキニは当時では刺激的だったため、メディアからは「もっともセクシーなディズニー・プリンセス」と呼ばれた。公開当時、評論家ロジャー・イーバートは以下のように賞賛してい
社会には「感情表現のルール」が存在する フェミニスト的発言をする女性は怒りっぽく、感情的であり、過激であり、不寛容である。 そのような言説が、ネット上には溢れている。 一人一人の「フェミニスト」とされる人物の発言が本当に過激で不寛容なものであるかの判断は、とりあえず措いておく。個人的に気になるのは前段、フェミニストの女性は「怒りっぽく、感情的だ」という言説である。 ネット上で男性論客が過激で不寛容な発言をしたとしても、「怒りすぎだ」という理由で批判される頻度は、女性論客と比べると格段に低いし、その怒りが許容される度合いもはるかに高い。しかし、フェミニスト女性の言動について「怒りっぽい」と述べるだけで、その発言の信憑性が低いと言外に示唆することが可能となる。 発言内容の妥当性ではなく発言の仕方によって批判を行う「トーン・ポリシング」という概念も徐々に知られるようになってきているが、「トーン・
日本には「女は愛嬌」という言葉がある。筆者はこの言葉を聞く度、遠回しに「女は愛想よくしていないといけない」と言われているような気がして、心の奥がザワつく。近年は職場でも男女の扱いが平等になりつつあるが、女性であるがゆえにパワハラやセクハラなどで不自由な思いをし、自分の意見を押し殺している人はまだまだ多いように思う。『無礼な人にNOと言う44のレッスン』(チョン・ムンジョン:著、 幡野泉:訳/白水社)は、そんな現状を好転させるために役立てられる1冊だ。 平等である意識が不足していると、職場だけでなく、家族や恋人間でも「女」という性について茶化されることがある。例えば、イライラしている時に「生理中?」と言われたことがある女性は、意外に多いのではないだろうか。本書には、こうした無礼な発言に対しても品よく笑いながら警告し、かつ自分らしさを貫くコツが記されている。 著者のチョン氏は女性向けWebマガ
2017.10.14 14:30 1960年代米国、差別と戦いながらNASAで働く3人の女性を描いた映画『ドリーム』に、現代日本における働く女性の不自由を見る 私が全幅の信頼を置き、安心しきって自分の歯をゆだねていた歯科衛生士さんが近く退職することを知りました。もうクリ―ニングや検診を腕のいい衛生士から受けられないのが残念なのはいうまでもありませんが、次に聞いた彼女の言葉に私の心は沈んでいます。 「もうよそでは歯科衛生士として働けないと思います。私は40歳を過ぎているので」 なんでも35歳を過ぎた女性は、歯科衛生士として採用されにくいのだとか。女性を採用するか否かを年齢で決定する風習は、日本ではどの業界でもおなじみです。 このテのことを書くと、以下のような反応が必ず返ってきます。「知り合いの女性は50代で正社員として就職した」「うちの職場に最近40代女性が入ってきた」ーー主に男性からです。
2017.10.10 15:00 世紀末の悪女? 自己実現のため戦うヒロイン? ゲイのアイコン?~オスカー・ワイルドの『サロメ』 他の男はみんないやらしい。でもあなたは美しかった!(オスカー・ワイルド『サロメ』1028–1029行) 上の引用はオスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』のヒロインの台詞です。聖書を元にしたこの作品は、若きユダヤの王女サロメの激しくも残酷な恋を描くものです。サロメがヴェールを脱いで裸になる「7つのヴェールの踊り」があまりにも有名ですが、実はこのお芝居は人によってほとんど解釈が正反対になり、フェミニスト的なのか性差別的なのかについてずいぶん議論が行われている、なかなか難しい作品です。今回の連載ではこの『サロメ』について書きたいと思います。 ※この記事の『サロメ』からの引用は全てOscar Wilde, The Importance of Being Earnest an
多様性、最後は打ち勝つ ビル・コンドン監督に聞く 全国で公開中の米ディズニー映画『美女と野獣』(原題: Beauty and the Beast)が、性的少数者(LGBT)を描いたことで世界で議論を呼んでいる。同性愛行為を刑法で禁じるマレーシアでは一時、公開中止も検討された。自身も同性愛者と公言する監督ビル・コンドンが、その狙いを語った。(聞き手・GLOBE編集部 藤えりか) ビル・コンドン監督=仙波理撮影 ――1991年版のディズニーアニメ映画『美女と野獣』を実写化した今作には、男性が女装を喜んでいる場面が出てきます。どんな思いからでしょう? アニメ版では女装させられた男性が叫んで逃げてゆく場面がありました。ジョークとして描かれており、とても嫌な描写です。今作では「ジョーク扱い」をやめ、男性の1人は女装を楽しんでいる風に変えました。多様性の問題に応えるものです。彼らは悪の子分ですが、怖く
「ちゃんと料理しているの?」 女性なら一度は聞かれたことがあるだろう。特に、結婚していれば。 その時、なんと答えるのが正解なのか。タレントのSHELLYさんは、テレビという公の場で質問された際、こう返答する。 「料理なんてしないですよ。うちは夫がやってくれるので」 彼女は夫と分担しながら家事をこなしている(夫の方が掃除はうまいそうだ)。「料理なんてしない」と答えるのには、意図がある。 「ここで私が『その質問はおかしい』と反論しても、めんどくさいのでカットされるだけ。一方で『がんばって料理してます』と返したら、『男は仕事、女は家事』という先入観の色を濃くしているだけですよね。だから私は『料理しない』と答えて笑いをとります。そうすると『ダメだろ!』とツッコミがくる」 「それを見ている女性が、違和感をネットで発信したり、女友達同士で話し合ってくれればいい。だってこれって、結婚した男の人にはしない
アナ・エルサのオブジェ除幕式に登場したMay J.さん 2014年12月10日(ペイレスイメージズ/アフロ) 3月4日にテレビで放送された映画『アナと雪の女王』のエンディングで、歌手のMayJ.さんが歌う「Let it go ~ありのままで」の歌が差し替えられたことに対して、騒ぎになっているようだ(フジ「アナ雪」特別エンディングに「誰得?」の声)。2014年に日本で公開されたこの映画の大ヒットの秘密は、この主題歌「Let it go」を「ありのままで」と訳し、映画のなかでは松たか子さんが歌ったことにある。公開当時は、エンディングを歌うMayJ.さんと松さんの映画内での歌が比較され、「本家」はどちらかという論争がネットで繰り広げられていたことを思えば、MayJ.さんの歌もやはりみんなの心に残っていたというべきなのだろう。確かに、どちらも素晴らしかった。 日本では、この主題歌『ありのままで』を
女優のエマ・ワトソンがヴァニティ・フェア誌のインタビューで撮影したこの写真を巡って「フェミニストとは何か」という議論が起きている。
左:『Suffragette』右:『未来を花束にして』(C)Pathe Productions Limited, Channel Four Television Corporation and The British Film Institute 2015. All rights reserved. 女性映画が日本に来ると…? 皆さんは最近、ツイッターでこんなハッシュタグが流行したのをご存じでしょうか。 #女性映画が日本に来るとこうなる (Togetterまとめもあります) こちらのハッシュタグは、1910年代に英国で選挙権を求めて立ち上がった女性たち、とくに労働者階級の活動家の姿を描いた歴史映画Suffragetteの日本語タイトルが、『未来を花束にして』に決まったことに端を発するものです。‘Suffragette’は英語で女性参政権運動家を意味する言葉で、戦闘的な活動家を指す時によく使
わたしは、差別されたとき、楽しそうじゃない。 味方がいなくたっていい、楽しそうにはふるまえない。 楽しそうにふるまえというのは、男性社会の要請だ。 この前男に絡まれた。「納得いかなそうな顔してるな」と言われた。男連れだったのに言われた。 たいてい、男連れだとからまれにくい。それでも言われた。 わたしは不機嫌に無言だった。笑わなかった。 わたしは、楽しそうに「いや、そんなことないですよ」だなんて、言わなかった。 そういう自分が好きだ。 そういう自分になれたのは、フェミニズムのおかげだと思う。 そういうわたしの態度で、フェミニズムは楽しそうじゃないってイメージがついったって、かまいはしない。 わたしは自分が生きやすくするために、学んで、怒っているのだから。 ほんとうは無言じゃなくて、言い返したかった。 でも、わたしは殴られたり、いざこざを起こしたりしたくなかった。 相手はわたしといざこざを起こ
6月27日のサタデーナイトラボで一部紹介した、ジョージ・ミラー監督インタビューの全文掲載! インタビュアーは、番組でもおなじみの映画ライター・デザイナーの高橋ヨシキさんです! (書き起こし&翻訳もヨシキさんに担当していただきました。) 二人の濃いやりとり、お楽しみください! ========================================== ーーお会いできて光栄です。(ウォーボーイズの合掌を真似して)ところで、この指を組み合わせる合掌のやり方が仏教に実在するのをご存知でしたか? ミラー監督 本当に? ーーええ。これは金剛合掌といって、最も堅固な合掌のやり方だと言われています。 ミラー監督 そうなの? それは驚きだ! ーーと、こないだ知り合いの坊さんかに教えてもらいました。 ミラー監督 映画のこれは(ウォーボーイズの合掌)V8エンジンの形のつもりだったからね。「V8!」と(
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