日本のゴールデンタイムでも動画配信は無視できない さて、海外の事情はよくわかったということで、ここからは日本の事情を少し考えてみたいと思います。これについては、NHKの文化研究所が出しているデータを見ながら話すのがベストかなと。2021年の「メディア利用の生活時間調査」をまとめたインタラクティブなグラフが非常によくできています。 日曜のゴールデンタイム、19時台に20代の男性・女性がどんなメディアに接触しているかというのをグラフにしたものです。 これ、実は時間を変えるとインタラクティブに変わるので、皆さんもご自身でいろいろ見ていただきたいなと思うんですけれども……ポイントは、日曜のゴールデンタイムという、テレビを一番見ている時間帯に、男性の場合はリアルタイムでの放送が10%、それに対して動画配信が4.2%あるということですね。 さらには、同時にスマートフォンが利用されていて、スマートフォン
<後編はこちら> サブスクの選別が始まった 2022年に開催された日本アニメーション学会 産業研究部会主催のイベント「Z世代の動画視聴――配信と倍速再生の実際」から、「ITジャーナリスト西田宗千佳×まつもとあつし対談」を前後編でお届けします。 三省堂が選んだ「今年の新語2022」にて『タイパ(タイムパフォーマンス)』が大賞を獲り、早送りで動画を見る若者の存在がクローズアップされる昨今、ユーザーの動画視聴行動にはどのような変化が起こっているのでしょうか? ◆ まつもと はじめに西田宗千佳さんから「『レイヤー構造』で考察し直す動画視聴行動」というお話をいただき、その後ディスカッションに入りたいと思います。 西田 よろしくお願いします。まず、私のほうから簡単な講演をさせていただきたいと思います。 本題に入る前にみなさんと目線合わせのようなことをしておきたいな、というのが1つの目的です。目線を合わ
1971年福井県生まれ。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、ネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に、取材記事と個人向け解説記事を担当。 イーロン・マスク氏による買収以降、Twitterがいろいろ変化している。以前にも記事にしたが、「正直まだどうなるのかわからない」というのが、もっとも誠実な分析だと思う。改革の成否やマスク氏の狙いを正確に説明できる人はいないだろう。 一方で混迷を深めているためか、「Twitterはダメになってしまうのではないか」というコメント依頼も多く寄せられている。 確かに心配なのだが、正直筆者は「普通に使うだけならすぐには変わらないだろう」と考えている。過去の「オワコン」と言われたサービスもそうだからだ。 ではサービスが「終わる」「死ぬ」とはどういうことか、特にコンシューマー向けのものに限定し、改めてちゃんと考えてみよう。 ※この記事は、毎
YouTubeの選挙への「圧倒的影響力」 7月10日に行われた第26回参議院議員通常選挙は、YouTubeの影響が顕著だった。もっともわかりやすい例は、NHK党の「ガーシー」こと東谷義和氏が28万の個人票を獲得、海外に居住したまま当選を果たしたことである。 その是非についてはさまざまな意見がある。筆者は「国内に戻って国会に出席できないなら、議員になるべきではない」という立場だ。だが、彼がYouTubeを背景に票を集めるだけの影響力があったことに疑問はない。 現在、東谷氏のYouTubeチャンネルは停止状態にあり、直接ののべ視聴者数を把握するのは難しいが、停止前までには120万人以上のチャンネル登録者がいた。彼の投稿動画の一部を使った「切り抜き」動画などを投稿する人々もいるし、連動している「NHK党」関係者の動画配信もあるので、実際にはそれよりもはるかに多い直接的な影響を動画視聴者に与えてい
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