現在開催中の「FIFAワールドカップカタール2022」(以下、W杯)では、ビデオなどの機器を活用した審判員補助技術「VAR(Video Assistant Referee)」が使われている。 この中で、中核の1つとなっているのがソニーのグループ会社である「ホークアイ イノベーションズ(以下ホークアイ)」の技術だ。 この企業の技術を中心に、ソニーは近年、スポーツ向け技術を活かしたビジネスに熱心だ。それはなぜなのか、改めて解説してみよう。 ■ソニーの技術と「VAR」 今年のW杯では、VARとして主に2つの技術が使われている。 1つは、アディダスが提供する公式試合球「アル・リフラ」に内蔵されているセンサーチップ。これはソニー製ではなく、ドイツ・キネクソン社のもので、主に加速度を認識することに使われている。 そしてもう1つが、映像認識を使った技術。こちらが、ホークアイのものだ。この技術をソニーとホ