一定の障害がある人が受け取れる国の障害年金制度で、支給要件が厳しいために少ない金額しか受け取れない人がいることから、厚生労働省は14日までに、金額が多い「障害厚生年金」を今よりも受け取りやすくする方向で検討を始めた。2025年に国会提出を目指す年金制度の改正法案に盛り込みたい考えで、今後具体策を審議会で議論する。実現すれば、障害年金の制度上、約40年ぶりの大きな変更となる。 障害年金には「障害基礎年金」と、上乗せ分に当たる「障害厚生年金」の2種類がある。障害の原因となった病気やけがで初めて医療機関にかかった「初診日」が重要で、初診日が国民年金の加入中だった場合は「基礎」、会社員や公務員で厚生年金の加入中だった場合は「基礎」と「厚生」が支給される。 だが、例えば会社員時代に病気になっても、深刻に考えず医療機関にかかったのが退職後だったり、会社を辞めて転職活動中に事故に遭ったりした場合、それま