都内から車で3時間ほど、栃木県那須町の山林。昼なお暗い茂みを流れる川の近くに、異様な臭いと黒煙が立ち込めたのは4月16日早朝のことだった。 全国紙社会部記者の解説。 「マネキンのようなものが燃えている」 「通報内容は『マネキンのようなものが燃えている』でしたが、地元警察署員が確認すると2体の遺体でした。焼損が酷く、当初は性別も分からなかったが、手を結束バンドで縛られていて、顔は粘着テープでぐるぐる巻きにされていた。栃木県警は死体遺棄事件として捜査本部を設置し、殺人容疑を視野に捜査を進めています」 遺体が発見された那須町の山林 ©文藝春秋 亡くなったうちの1人は、東京都台東区に本籍を置く宝島龍太郎さん(55)と判明。 「宝島さんは、東京・上野で居酒屋や焼肉店など十数店舗を経営していました。特に御徒町駅に近い一角は系列店だらけで、近隣から『宝島ロード』と呼ばれていた」(近隣店舗のスタッフ) た
「新卒で入社し、給料をもらって、多くを学ばせていただいた会社です。小売業界の特性上、また、企業として利益をあげて成長する為に、仕方がない面もあります」 5年以内に同期入社の8割超が、主に体や心の異常から辞めていく、という人材「排出」企業・ユニクロ。レジのリードタイムから挨拶の言葉ごとのお辞儀角度まで事細かに決める徹底したマニュアル化で、人間が工場の機械のように精密に動くことを求められつつ、過酷な長時間拘束と「絶対なくならない」サービス残業で実労働が300時間を超える月も。「有休は毎年20日ずつ捨てる」という休みなき環境で、肉体的に疲弊していく。上からは「内部監査」、下からは「ホットライン」の監視ストレスで精神的にも疲弊。昨年まで4年超にわたって在籍し、複数店舗で店長も務めた元社員に、「そこまでやるから儲かるのか」という納得の仕組みについて、詳細に聞いた。 Digest 「絶対になくならない
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人口減少が影を落とす日本にも、人口が増え続けている街がいくつかある。その1つが福岡県福岡市だ。同市は、総務省の人口動態調査で、2022年中の総人口増加数が全国市区でトップになった。2024年3月時点で164.5万人と、「2025年に165.6万人」という将来人口推計も達成できる勢いを見せている。この活気の背景にあるのが、2つの大規模再開発だ。 住まいと街の解説者。近年は地盤、行政サービス、空き家、まちづくりその他、まちをテーマにした記事が多い。主な著書に『この街に住んではいけない』(マガジンハウス)『解決!空き家問題』『東京格差 浮かぶ街、沈む街』(ちくま新書)など。路線価図を持ってまちを歩く活動から生まれた「路線価図でまち歩き:土地の値段から地域を読みとく」(学芸出版社)が最新刊。宅地建物取引士、行政書士有資格者。日本地理学会、日本地形学連合、東京スリバチ学会会員
3日に発売された翻訳本「トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇」(アビゲイル・シュライアー著)。発行元の産経新聞出版や書店に対する脅迫が相次ぎ、安全の確保を理由として複数の書店に販売自粛の動きが広がった。予定通り店頭に並べた書店では、手に取る客の姿が目立った。 「お客さまと従業員の生命や身体に危害を加えられるリスクがある」。全国展開する書店の担当者は販売見合わせの理由をこう説明した。今後も販売するかどうかは未定で、こうした事態は「知る限りない」と語った。 一方、販売を開始した関西地区の大型店は「たくさん仕入れたが、すべては店頭に出さず、少しずつ置きます」。中には「本部から自粛の要請があったが、納得がいかない。積極的に売りたい」と話すチェーン店もあった。 一部の書店系通販サイトでも注文できない状態が続いたが、通販大手の「アマゾン」では本の売れ筋ランキングで総
人口減少日本で何が起こるのか――。意外なことに、多くの人がこの問題について、本当の意味で理解していない。そして、どう変わればいいのか、明確な答えを持っていない。 100万部突破の『未来の年表』シリーズの『未来の地図帳』は、20年後の日本人はどこに暮らしているのか?人口減少が10年後、20年後の日本のどの地域を、いつごろ、どのような形で襲っていくのか?についての明らかにした書だ。 ※本記事は『未来の地図帳』から抜粋・編集したものです。また、本書は2019年に上梓された本であり、示されているデータは当時のものです。 「大福岡市」の誕生も 都市に勢いが出てくると人々を魅了するものだが、福岡市への人の流れは大きなものとなっている。総務省の「住民基本台帳人口移動報告(2018年結果)」によれば、2018年の転入超過は6138人だ。同じ九州にある政令指定都市でも北九州市は2202人、熊本市は455人の
北海道恵庭市の遠藤牧場で数十年間、劣悪な環境で虐待されていたなどとして、知的障害のある60代の男性3人=いずれも道内在住=が、牧場経営者と市に計約9400万円の損害賠償を求めた訴訟の第3回口頭弁論が12日、札幌地裁(布施雄士裁判長)であった。牧場経営者の元市議会議長・遠藤昭雄氏(2020年2月に死去)の妻(85)と息子(57)が、訴訟で初めて自身の主張を具体的に記した書面を提出した。 書面は裁判所の質問状に回答する形で提出された。息子は回答書で「縁あって行くあてもない彼らを愛情を持って面倒を見てきた。反省しなければいけないところは真摯(しんし)に反省したい」と述べた。 労働環境や報酬についても回答した。「作業を行ったことの対価・報酬を与えることがあったか」との質問には「報酬としてはないが、お菓子やジュースを提供した」と回答。「原告らが週に何日、何時間作業を行っていたのか」には「週7日、午前
下請け代金を減額し、セール時の値引きの原資を負担させていたなどとして、公正取引委員会は12日、会員制量販店のコストコの日本法人に対し、再発防止を勧告した。 公正取引委員会によると、会員制量販店の「コストコホールセールジャパン」は、遅くとも2021年11月から、約2年間にわたり、プライベートブランドの食料品の製造を委託していた下請け事業者20社に対し、セール時の値引きの原資を、下請け代金を減額することで負担させていたとしている。 また、新規店舗をオープンする際は、オープンセールの初回納品の代金を全額負担させたり、オープンセールの値引きの原資を協賛金として支払いを要請したりしていて、減額の総額は3350万円に上る。 下請け事業者に支払う代金は、法律で、特別な理由がない限り減額することは禁止されていて、下請法違反にあたるとして公取委は再発防止を求め勧告した。コストコは下請け事業者に対し、すでに全
2 違反事実の概要 ⑴ コストコホールセールジャパンは、資本金の額が3億円以下の法人たる事業者に対し、消費者等に販売する食料品及びその原材料の製造を委託している(これらの事業者を以下「下請事業者」という。)。 ⑵ コストコホールセールジャパンは、次のア及びイの行為により、下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、下請代金の額を減じていた。減額した金額は、総額3350万3828円である(下請事業者20名)。 ア 令和3年11月から令和5年10月までの間、「クーポンサポート」(注1)の額を下請代金の額から差し引き又は支払わせていた。 イ 令和3年11月から令和5年6月までの間、「オープニングサポート」(注2)の額を下請代金の額から差し引き又は支払わせていた。 (注1)商品販売時におけるプロモーション(値引き販売)の原資としていたもの。 (注2)新規開店に際して行うプロモーション(試食や値引き販
北九州市の特定危険指定暴力団「工藤会」のトップで総裁の野村悟被告(77)とナンバー2で会長の田上不美夫被告(67)は、1998年から2014年にかけて、福岡県内で漁協の元組合長を射殺したほか、看護師や歯科医師など3人を拳銃や刃物で襲うなど、4つの事件に関わったとして、殺人や組織的な殺人未遂などの罪に問われました。 3年前、1審の福岡地方裁判所は、4つの事件すべてで野村被告が首謀者と認めて死刑を、田上被告に無期懲役の判決を言い渡し、被告側が控訴していました。 2審では、野村被告は1審に続き、無罪を主張した一方、田上被告は、看護師と歯科医師が襲われた2つの事件を指示したと、一転して関与を認めていました。 12日の2審の判決で、福岡高等裁判所の市川太志裁判長は、野村被告の1審の死刑判決を取り消して無期懲役の判決を言い渡しました。 このうち、漁協の元組合長が射殺された事件について「工藤会の当時の組
Published 2024/03/07 20:20 (JST) Updated 2024/03/07 20:33 (JST) 長崎県を拠点として通販大手アマゾンジャパンの商品を扱うフリーランスの配達員らは7日、配達員が契約する2次下請け会社に対し、1次下請けが配達の委託契約を打ち切るのは不当として、8日からのストライキ実行を決めた。2次下請けは長野、福岡、大分各県にも事業所があり、契約打ち切りにより約200人が失業する可能性がある。 労働組合「東京ユニオン」によると、アマゾンジャパンの荷物を扱う配達員によるストは全国初とみられる。 横浜市の1次下請けが昨年12月、埼玉県川口市の2次下請けに今年4月8日で契約を打ち切ると通告した。 配達員らは1次下請けと団体交渉を要求。だが1次下請け側は立場にないと拒否した。
甘い言葉で若い女性をだまし、法外な料金を請求する悪質なホストクラブの手口を中国紙が取材。店への借金返済のために売春に従事させられた女性などに、恐るべき「洗脳」の手法を聞いている。 ユノがホストクラブの客引きの男から初めて声をかけられたのは、18歳のときだった。 「イケメンのホストとおしゃべりしてお酒を飲むだけの楽しいところ。怖いことは何にもない」──その言葉を信じて、店に入った。 ところが数ヵ月のうちに、ユノは150万円近い借金を抱えることになる。「愛している」と言ってくれたホストからは、たまった店への支払いを完済するよう迫られた。 そんな大金を持ち合わせていない彼女は、女性を食い物にする東京の性産業に放り込まれた。 請求金額を払えず、強制的に売春 現在20歳になったユノは傷つき、不安におびえる毎日を送っている。悪名高い東京・歌舞伎町で売春を強要される一方、ホストクラブへの借金は減るどころ
難しいタイミングであることは承知しておりますが、自殺について少し皆さんに知っておいてほしいことがあります。 ※noteの記事はXのポストに一部補足を追加しております。 人の精神が参ってしまう仕組みについてです。 (補足) 私は精神科医などではありませんので、医学的に厳密な話ではありませんが、わたしの経験などを踏まえて分かりやすく説明しております。私自身が自殺を考えて閉鎖病棟に5ヶ月入院したことがありその経験と一般的知識からの解説となっております。なかなか経験しないと分かりにくい部分を説明しております。 かつて人間は野生に暮らし、猛獣などと遭遇するとアドレナリンなどが分泌され脳が活性化し、危険を回避するために身体機能と精神力を一時的に増幅させ、多少無理をしてでも危機を脱するための機能によって生存してきました。いわゆる、火事場のクソ力と呼ばれるものです。 これは、簡単に言うとバーサーカーモード
マンガ雑誌で連載中の「セクシー田中さん」などで知られる漫画家の芦原妃名子さんが28日から行方不明になり、29日、栃木県内で死亡しているのが見つかりました。自殺とみられています。 捜査関係者によりますと28日午後、漫画家の芦原妃名子さん、本名・松本律子さんの関係者から行方不明者届が出され、警視庁が行方を捜していましたが、29日、栃木県内で芦原さんが死亡しているのが見つかったということです。遺書のようなものも見つかっていて、現場の状況などから自殺とみられています。 芦原さんの作品はたびたびテレビドラマ化され、現在、マンガ雑誌で連載中の「セクシー田中さん」は去年10月から日本テレビ系列でドラマ化されていました。 先週26日(金)には、芦原さんは自身のSNSでドラマの9話・10話の脚本を自ら担当した経緯を明かしていましたが、28日になって経緯のコメントを削除し、「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめ
「このまま荷物が増え続ければ、欲しいものが届かない状況になるかもしれない」と訴えるアマゾン配達員の女性(前列中央)=東京都千代田区の厚生労働省で2024年1月26日午後2時6分、蓬田正志撮影 インターネット通販大手「アマゾンジャパン」に対しては、26日に東京都労働委員会に不当労働行為の救済を申し立てた労働組合「東京ユニオン」のほか、東北地方の配達員たちも今月労働組合を発足させ、アマゾンに団体交渉を求めている。個人事業主である配達員たちが問題視しているのは、多すぎる荷物量や、配達中にけがをしても労災が認められないといった立場の弱さがあるからだ。その実態を、組合側が明かした。 1時間に30個の荷物 東北地方の個人事業主の配達員数人は16日、労働組合「総合サポートユニオン」内に分会として「Amazon Flex(アマゾンフレックス) ユニオン」を発足させた。 サポートユニオンによると、組合員の配
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