職業体験を通したプロジェクト学習 前回述べたように、筆者の研究室では2015、6年の夏に、徳島県海陽町での1次産業のインターンシップに参加することとなった。漁業と農業の就労体験という名目だったが、海陽町自体全く地縁の無い場所であると共に、過疎指定されている自治体だということにも注目した。当時話題となって来ていた、第2次安倍政権の元での地方創生政策の実態調査という新たな研究課題を設定し、課題学習(PBL)形式で海陽町を学びのフィールドとして活動したのである。 2泊3日の予定で昼は就労体験をして夕方にはその成果をまとめつつ、夜は現地の居酒屋やバーベキューなどの場で議論をするという、極めて贅沢な時間を過ごした。都市部で学ぶ学生にとって、実際の過疎地や限界集落など、全く想像もできなかった様々な物事に、大きなインパクトを感じたのは間違いだろう。 実際にフィールドワークに参加した学生の多くが、そこで体