新高堂書店に貼られた閉店のお知らせ=2024年5月1日、東京都目黒区 街の書店が危機にひんしている。全国の書店の数は10年間でおよそ3割も減り、市区町村に1軒も書店がない「無書店自治体」は27.7%に達した。背景には、活字離れやネット通販の台頭、電子書籍の普及などさまざまな事情が絡んでおり、国は専門のプロジェクトチームを設置して「書店支援」に乗り出した。ただ、国の支援の在り方を巡っては、業界内外からさまざまな意見が交錯する。(時事ドットコム編集部 谷山絹香) 【時事ドットコム取材班】 125年続いた老舗書店も… 2024年4月、花見客でにぎわう東京メトロ中目黒駅前。正面改札を出るとすぐ右手に見えてくる「新高堂(にいたかどう)書店」の入り口には、「残念ながら、12月30日をもちまして営業を終了することになりました。この決断に従業員一同無念でなりません」と書かれたポスターが貼られていた。所狭し