閉校した市立小学校に設置されていた青銅製の二宮金次郎像を兵庫県三木市が一般競争入札で売却する。近代、苦労して勉学に励む範として全国の小学校に相次いで建立されていたが、金次郎(尊徳)の出生地・神奈川県小田原市尊徳記念館は「自治体が売却する例は珍しい」としている。 金次郎像は台座を含む高さ100センチ、重さ23キロ。まきを背負いながら本を読み歩く一般的なスタイル。児童数減による統廃合で2022年3月に閉校した旧東吉川(ひがしよかわ)小に1959(昭和34)年設置された。三木市が関係者らに聞き取りなどをしたが、設置に至る経緯などは不明という。 尊徳記念館などによると、金次郎は修身(道徳)の教科書に登場したこともあり、大正時代から戦前にかけ、有志らが小学校に建立するのがブームに。戦中は兵器の原料として供出された。 近年は学校統廃合や像自体の老朽化、教育方針にそぐわないなどの理由で姿を消しつつある。