古くから日常的に親しんできた、和歌や短歌、俳句といった詩歌。とくに近年は、日本文学における詩歌を「よむ(読む・詠む)」ことが再燃しています。どうして人は詩歌をよみたいと思うのでしょうか。そして今、詩歌が求められている理由とは? F.I.N.では、詩歌を「詠む」「読む」の両側面から紐解き、その魅力や新たな可能性を探求します。 今回は、日本の伝統的な詩の1つ「俳句」に着目。ひと昔前より格段に人気が広がっている一方で、五・七・五の17音に季語を入れてよむという原則があることに、ハードルの高さを感じてしまう人も少なくありません。時代とともに季節や言葉のあり方も変わる現代において、俳句はどんな役割を担い、どんな可能性を秘めているのでしょうか。そして、表現方法がいくつもある中で、俳句ならではの魅力とは? 高校時代より俳句に親しみ、「俳句の芥川賞」といわれる角川俳句賞を史上最年少で受賞した俳人の岩田奎さ