3万冊の蔵書があった同町図書館は、建物ごと津波にのまれた。避難所として使われていた体育施設の敷地内に、財団法人「図書館振興財団」(東京)がプレハブ2棟(延べ床面積計約50平方メートル)を建てて町に寄贈。蔵書は、全国の個人・団体から1万冊以上が寄せられた。 1棟には児童書を中心に約3000冊を並べ、別の1棟には貸出窓口や閲覧室を設けた。今後はバスに蔵書を積み込み、仮設住宅や小学校、幼稚園などを巡回して貸し出しも行う。 開館初日には、志津川保育所の園児33人が訪れ、お目当ての本を手にとって読み入った。動物図鑑を広げていた男児(6)は「色んな動物がいてびっくり。本を見るのは楽しい」と目を輝かせていた。