【ニューヨーク時事】米携帯電話業界に、新たな再編の兆しが出てきた。 トランプ次期政権が掲げる規制緩和への期待から、下位2社の間でかつて立ち消えとなった合併話が再浮上。当時、合併によって上位2強に対抗できる「第三極」づくりを目指したソフトバンクグループの孫正義社長が、再び台風の目となりそうだ。 「規制が緩和され、いろいろなチャンスが出てくるだろう」。2016年12月、ニューヨークでトランプ次期大統領との面会を終えた孫社長は、新政権の経済政策に期待を示した。米国への巨額投資と雇用創出という「手土産」を持参した孫社長をトランプ氏は歓迎。14年に断念した子会社の業界4位スプリントと3位TモバイルUSとの合併に向けた地ならしとの観測が一気に広がった。 さらに、市場の寡占化を懸念し、両社の合併に強く反対した米連邦通信委員会(FCC)のウィーラー委員長が、新政権が発足する1月20日付での退任を発表