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ブックマーク / www.shinchosha.co.jp (6)

  • 波 2024年4月号 おつむの良い子は長居しない 第12回/高嶋政伸

    ※このエッセイには性暴力場面の撮影に関する記述があります 12 インティマシーコーディネーター 昨年はハードな役が続きました。何人もの愛人を囲い、人を殺めることもためらわない詐欺師。歯向かう者は消し、臓器ブローカーに死体を売り払う男。ショットガンで人を撃ち、手をナタで切り落とすサイコパスの連続殺人鬼。 中でも一番ハードだったのは、自分の娘に幼い頃から性的暴行を加え続けている父親の役。そう、NHKドラマ「大奥」で演じた徳川家慶です。放送後、大きな反響をいただきました。 この作品は、まず台を読んだ段階でストーリーがとても独創的なのが気に入りました。が、僕にとっても娘役の俳優さんにとっても心身ともにハードな現場になるのは明らかでしたので、お受けするにあたって僕は必ず「インティマシーコーディネーター」さんを付けてください、とお願いしました。制作サイドも最初からそのつもりでいらしたというので、それ

    波 2024年4月号 おつむの良い子は長居しない 第12回/高嶋政伸
    jazzanova
    jazzanova 2024/03/29
  • シリコンバレーからの手紙 - 科学者に衝撃を与えた「ロマンティックでない」グーグル

    私の場合、九時間以上の国際線フライトに年に二十回くらい乗る。その機内での時間の使い方に、最近、私なりの小さなブレークスルーが生まれた。ふとしたことがきっかけで発見したのだが、機内は、講演を聞くのにじつに適した場所なのである。座席はあたかも講演会場のように窮屈だし、適度に暗い。途中で離席する自由がないからこそ逆にゆっくり話が聞ける。集中しても読書映画鑑賞と違い目が疲れない。気がつくと一時間半とか二時間が経過し、退屈な機内の残り時間がどんどん減っていくのは快感でもある。 この発見以来、「小林秀雄講演」全六巻、「司馬遼太郎が語る」全八集、「三島由紀夫 学生との対話」(いずれも新潮社)を買って「iPod」に収め、ここ数回の日米往復ですべて聞いてしまった。日出張を控え、さて次は何を聞こうかと思い、脳科学者・茂木健一郎がそのブログ「クオリア日記」に講演や対談の音声ファイルをこまめにアップしている

  • シリコンバレーからの手紙 - 「ビスタ」を無意味にするグーグル「二つ目の顔」

    グーグルには二つの顔がある。 一つ目の顔は「世界中の情報を整理し尽くす」というビジョンを体現する検索エンジンの会社、ネット産業の覇者で超高収益企業という顔である。 「新しい時代を象徴するグーグルとはいったい何者なのか。次号から何回かにわたって、このテーマをめぐって考えていきたいと思う」 連載第八十八回(二〇〇四年一月号)でこう書いて以来、「何回か」ではぜんぜん終わらず、「グーグルが何者なのか」は欄におけるメインテーマであり続けている。おそらくこれからもかなり長くそうであろう。 二〇〇四年初頭から、同年夏の株式公開を経て、〇六年秋のユーチューブ買収にいたる、このわずか三年間のグーグルの急成長は、ビジネス史に類例を見ない勢いで、直近4四半期の売上高合計はついに一兆円を越えてしまった。ハードウェアの量産もしない、フランチャイズ方式での全世界展開もしない、巨大事業の買収もしない。それで創

  • ある若者の「冒険」への小さな不安と大きな期待

    「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)最大手のミクシィと検索サービスのはてな。共に三十歳の社長に率いられ、新世代ネット企業の代表格と目される二社が最近、対照的な道を選んだ。ミクシィは九月十四日に東証マザーズに上場する。(中略) 収益性はすでに高く、上場時の時価総額は一千億円を超すとの見方がある。(中略) 一方、この七月に創業五周年を迎えたはてな。近藤淳也社長は『上場よりもグローバル企業への脱皮を優先したい』と、今月自ら米シリコンバレーに引っ越して英語圏向け事業を始めることにした」(日経済新聞八月二十一日朝刊「経営の視点・台頭する新世代ネット企業」) (株)はてなの経営に取締役として参画してから一年半が過ぎた。その間、常識にとらわれない考え方をする近藤から、私は刺激を受け続けてきた。この新聞記事を例にとれば、創業から五年、せっかく日での事業が軌道に乗ったのだから、その強化

  • 夢を実現させてくれたわが「バーチャル研究室

    学生時代の夢は、学問の研究をずっと続けて大学に残ることだった。しかし実際には、さまざまな偶然が重なってビジネスの世界に転じ、そして日を離れ、そんな昔の夢などとは縁遠い世界で生きている。 なぜ大学に残りたかったのだろう。たしかに勉強や研究が好きだったし、学問の世界で某かの業績を残したいという野心もあったが、質的なところでは「自分の研究室(ゼミ)を持って、学生たちと一緒に知的生活を送る」という「日々の在り様」に強く惹かれていたのである。ずいぶん遠い世界に来てしまったから、あれは叶わぬ夢だったのだなぁと、ふと五、六年前に思ったのをよく覚えている。 ところが、である。凄いことに私は今、ネット上に「バーチャル研究室」を持ち、業のビジネスを営む傍ら、極めて充実した知的生活を送るに至っているのだ。生計はビジネスで立てているから、「バーチャル研究室」での知的生活からの収入はないが、大学での「雑用

  • シリコンバレーからの手紙 - ウェブ社会[本当の大変化]はこれから始まる

    「チープ革命」が生む方向性 情報技術(IT)が社会に及ぼす影響を考える上で絶対に押さえておかなければならないことがある。インテル創業者ゴードン・ムーアが一九六五年に提唱した「ムーアの法則」に、IT産業は四十年後の今も相変わらず支配され続けており、これから先もかなり長い間、支配され続けるだろうという点である。 もともとは「半導体性能は一年半で二倍になる」というシンプルな法則だったものが、現在は広義に「あらゆるIT関連製品のコストは、年率三〇%から四〇%で下落していく」という意味に転じた。新しい製品分野が登場してすぐは「こんな機能もほしい」 「もっと高い性能を」「より使いやすく」という顧客ニーズが多いから、製品価格が下落するのではなく、同じ価格の製品の機能・性能・使いやすさが向上していく。しかしその製品分野が十分成熟し、顧客にとって「必要十分」の機能が準備されると、一気に価格下落が急となる

    jazzanova
    jazzanova 2005/06/18
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