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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/tatsu2 (10)

  • 話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選 - subculic

    年の瀬の恒例企画となったテレビアニメ話数別10選。一年を振り返りながら、今回は何度も観たくなる話数を中心にセレクト。 以下、コメント付きでリストアップ。基的に放送日順(最速放送日)で並べている。 ■『SHIROBAKO』 第23話「続・ちゃぶ台返し」 (3月19日放送) 脚/吉田玲子 絵コンテ/許蒴、菅沼芙実彦 演出/倉川英揚、太田知章 作画監督/大東百合恵、秋山有希、川面恒介、武田牧子、容洪、朱絃沰、西畑あゆみ 宮森あおいの「泣き」が話題をさらったシリーズの集大成。作中のカタルシスと現実のそれが入り交じり、相似形をとって一気に解放されるさまは爽快な感動があった。キャスト陣の熱演も光り、最後は西畑あゆみ、石井百合子による迫真の作画リレー。泣き作画の石井百合子、面目躍如の大活躍。 ■『血界戦線』 第5話「震撃の血槌」 (5月2日放送) 脚/古家和尚 絵コンテ/松理恵 演出/孫承希 作

  • 興津由佳にみる「SHIROBAKO」のキャラクター描写 - subculic

    万策尽きず、最終話も無事放映された『SHIROBAKO』。めでたしめでたし。そんな最終話で嬉しかったのは「興津さん」と皆から呼ばれている武蔵野アニメーションの総務・興津由佳が大活躍したことだ。彩り豊かな作の女性陣にあって個人的に一番注目していた興津さん。「残業をしない主義」「昔は制作だったらしい」など設定は散りばめられていたが、クリティカルなパーツを見せないキャラクターで、そこに興味の沸く“隙”があった。まず取り上げたいのは、興津さんのデスク周り。クールビューティな外見と事務的ではっきりとした言動は、シンプルで実用性重視の配置を想像させる。しかしよく観察してみると、ファンシーな小物が目を惹くチャーミングなデスク。「意外と可愛い一面を持つ」ことがデスク周りから伺えるのだ。ハート型のマウスパッドや花柄レースのコースターなど、こだわりの感じられる品がずらっと並ぶ。とりわけ目を惹くデスク右上に鎮

    興津由佳にみる「SHIROBAKO」のキャラクター描写 - subculic
  • 「SHIROBAKO」の描く虚構と現実のバランス感覚 - subculic

    『SHIROBAKO』のバランス感覚にはいつも膝を打つ。「虚構と現実」のバランスだ。このテーマで馴染み深いのは今敏監督だろうか。混淆していく現実と夢の世界を精緻な筆致で描き、入れ子構造に収める独特の手法を用いていた。アニメーション制作にスポットを当てた『妄想代理人』第10話「マロミまどろみ」は、比較対象として興味深いエピソードだ。同じ題材を扱うにしても、今敏監督と水島努監督の「ブラックジョーク度合い」とでも称すればいいのか、明らかな違いがある。とはいえ、『SHIROBAKO』の構造は今敏監督の作風と似ている。修羅場続きで一寸先に落とし穴が待ち構えている現実、けれど夢を持ち続けたいアニメーション制作という場所へのこだわり、その交錯が見所。そんな作特有のバランスを支えているのは、隅々まで徹底して虚構と現実を対立させていること。主人公の宮森あおいを例にとってみよう。同期のタローこと高梨太郎と比

    「SHIROBAKO」の描く虚構と現実のバランス感覚 - subculic
  • メイドは天下の回りもの - subculic

    「こうでしたね」「ありがとうございます。ありがとうございます!」天使家のメイド・森さんがしてくれる名物「メイドスピン」。キョロが視聴者の気持ちを代弁するように感謝を伝えた瞬間、間髪いれず女性陣から蹴りが入るまでの様式美。お馴染みとなった『GJ部』の「メイドが回る日常」だ。日常的にメイドが回るアニメ、なんと素晴らしい。これだけでも、(メイド的な)名作の認印を押してしまいそうな衝動に駆られる。みんな大好き森さん。ところで、古今東西「メイドもの」は数え切れないほど生み出されている。有名な『アルプスの少女ハイジ』や『小公女セーラ』ら世界名作劇場にたびたび登場するちょっといじわるな使用人もメイド。この観点からみれば、名作劇場はさまざまな仕事に従事するメイドの宝庫。そんなものを幼少の頃から観続けていれば、深層心理に刷り込みのひとつやふたつあってもおかしくないはずで、意識はしていなかったけれど、「メイド

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  • 「それでも町は廻っている」OPからの小話 - subculic

    新房昭之×梅津泰臣×石黒正数×坂真綾でお馴染みの『それでも町は廻っている』OP。既に比較検証を行っている記事もあり、ご存知の方も多いと思うけれど、DVD版では相当の修正が行われている。アニメスタイルの取材インタビューでも「DVDバージョンを観てください」と力強く断言されており、同人誌「YASUOMI UMETSU KEY ANIMATION DRAWING 9」で修正(DVD版が元々の意図)の理由が明かされていた。画像をみても分かる通り、クレジットひとつ、秒数ひとつにチェックの目を光らせている厳しいメディアだったということ。演出意図だけでなく、原画修正もされている梅津泰臣渾身のめくるめくシーサイドミュージカルは是非DVDでご堪能あれ、と宣伝をしつつ。梅津泰臣と新房昭之、絡みのある二人だなと思う。『それ町』原作者の石黒正数さんが『新破裏拳ポリマー』(監督:新房昭之 キャラクターデザイン:梅

  • 「おおかみこどもの雨と雪」で感じたメッセージ - subculic

    映画こんなアニメ映画を細田守監督は作るようになったんだ。『おおかみこどもの雨と雪』鑑賞後、なんだか落ち着いた気分になった。大きな起伏、“転”を経てエンディングを迎えるのだろうという娯楽映画への先入観をあっさりと翻し、しかし爽やかに「彼ら物語はまだ途中」と告げる余韻を残し、終わってしまった。お伽話と現実を結ぶちょっとシニカルだけど、優しい目線。細田守監督の目線がすぐそこにあるような、見つめられている感覚にしばし酔ったといった方が正確かもしれない。よくもまあこんな映画が作れるものだと驚き半分、涙半分だった。色々と語りたくなる作品だと思う。《花》と《彼》の人生観だとか《雨》と《雪》の“男女差”、「おおかみこども」の人間らしさと野性、田舎ネットワークの厳しさと情、多くの要素は表裏一体で、おとぎ話と現実というテーマに結びついていることも面白かった。どちらか一方だけに偏らない。「どちらでも選択できるよ

  • 「魔法少女まどか☆マギカ」の演出ガイド〜新房昭之の語った「シャフ度」 - subculic

    アニメーション4月5日より東京MXで再放送が始まるらしく、機会を逃していた『魔法少女まどか☆マギカ』のエントリーを書いておきます。魔法少女まどか☆マギカ The Beginning Story作者: ニュータイプ編集部,MagicaQuartet出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2011/12/10メディア: 単行購入: 4人 クリック: 50回この商品を含むブログ (21件) を見る関連書籍はたくさん出版されていますが、「魔法少女まどか☆マギカ The Beginning Story」は全話シナリオ収録、シナリオ0稿、絵コンテ解説、虚淵玄&新房昭之インタビューなどファン必携の書籍。注目記事ばかりの中、新房監督が「シャフ度」について語っている、非常に貴重なパートがある。来、人間の立ち姿って、真っ直ぐではないんですよ。左右どちらかの足に重心が傾くもので。

  • 「魔法少女まどか☆マギカ」感想文 まどかとほむらの天秤 - subculic

    アニメーション感想文を書き留めておきましょう。白状します。鹿目まどかは化け物だと思ってました。精神的、にですが。自己犠牲をものともせず、普通は引いてしまうところを踏み込み、目的を果たす。目的のためなら、決意ひとつで全てを投げ出せる。行動原理、ポテンシャルにいたるまで『戦う司書』のノロティ、『HUNTER×HUNTER』のゴンに近いものを感じていたんですが、「魔法少女」を通過するとこうなるのかー……って。優しさの化け物で、友達想いの怪物。最強というにはあまりに優しい、最「優」の魔法少女。ノロティと絡ませてみたいものです。まどかが優しすぎるがゆえに、彼女を物語の「目」として視るとき、違和感があったんですね。どうしてそんなにズンズン危ない方に行っちゃうの、切り札になれるといっても、踏み込みすぎだろう。大人しくしときましょうよ。自分と重ねてみるには、まどかに“打算”がまったくない。友達を想う気持ち

  • とある科学の超電磁砲のアニメ的工夫 - subculic

    アニメーション注目作として個人的にも楽しみだった『とある科学の超電磁砲』。より盛り上がるよう、原作のエピソードを再構成しているのは周知の通りですが、工夫の凝らし方が憎い。第1話から佐天涙子&初春飾利コンビが御坂美琴と出会い、第2話で2人を寮に招くなど、主に佐天涙子の役割を広くしているのは明らか。原作は美琴と黒子の2人が話を動かし、ジャッジメントという要素の補強に初春がちょくちょく加わるものの、基的には美琴と黒子の物語であるのに対し、アニメ版は佐天涙子&初春飾利をピックアップして、女子校生4人の話にしようとしているんですよね。第2話で披露されたEDは顕著な例。『とらドラ!』を彷彿とさせる色彩を上手く使う長井監督らしいEDも、女性4人となると男っ気は完全に無くなり、華やかさが一層増した。原作は上条さんが活躍している間、美琴は何をやっていたのか?という趣旨の美琴スピンオフに、黒子というアクの強

  • 涼宮ハルヒの憂鬱 見えてきたエンドレスエイトの同期演出 - subculic

    アニメーション『涼宮ハルヒの憂』 エンドレスエイト4話目。またもやカウンターを喰らってしまったのだけど、少しばかり数字の考察という名の妄想を。まず、ループを見せられた2話目が15498回目に該当、3話が15499、4話の今回が15513回目だ。2話→3話の間は繋がりがあるが、4話にはなく14回飛んでいる。劇中の期間が2週間、14日。視聴者が7日過ごした間に、196日経過している計算。196日ということは28週、自分達と比較して、全て記憶している長門有希は28倍の時間を体験したはず。そして「エンドレスエイト」の4話目だから、「孤島症候群・後編」から数えて4週、28日間「エンドレスエイト」している。さらに196日という時間、たとえば2009年の196日目は一体いつなのかというと…7月15日。翌日、7月16日深夜はハルヒの放送日だ(厳密には17日になりますが)。次回がエンドレスエイトの5話目だ

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