韓国が始めた反日運動をきっかけとして、世界中で慰安婦像の設置が相次いだことは記憶に新しい。史実に基づかない「性奴隷」という誤った歴史認識を広めてしまう恐れが指摘される中、ドイツの首都、ベルリン市ミッテ区に設置された慰安婦像を巡って、東京都新宿区議会で論戦が起きている。外交や国際問題がなぜ、地方自治体に波及したのか。開会中の区議会を尋ねた。 問題の発端は、新宿区が区議会に提案した令和6年度予算案に、区議らをベルリン市ミッテ区に派遣する費用を盛り込んだことだった。2月28日の区議会予算特別委員会で、伊藤陽平区議(新宿未来の会)は区側を追及した。 「(ミッテ区には)慰安婦の像の問題がある。会派で議論しても、とんでもないという怒りの議論になった。日本政府としても問題あると言っているので、ちゃんと伝えるべきだ。ミッテ区議会との意見交換の機会は作れるのか」 新宿区の担当者が「ミッテ区長や区議会との交流