――韓国地裁が出した、日本政府に元慰安婦への賠償を命じる判決をどうご覧になりましたか。 韓国の対応は、国として無責任だ。司法が無鉄砲に国際ルールを念頭に置かず、国民感情におもねった判決を出した。文在寅政権は間接的、非公式でも良いから、司法に国際法上の原則や「条約は国内法に優先する」という当たり前の原則を伝えてしかるべきだ。これに触れず、三権分立の原則ばかり主張するのは、政府としての責任を果たしていない。 ――日韓関係をどのように評価していますか。 1992年から3年半ほど鳥取県総務部長として勤務した。日韓関係は、その際に経験した県当局と職員組合とのいびつな関係によく似ている。 それまで、組合はルール上とても認められないような要求でも県に突きつけていた。交渉の場では「とんでもない」と突っぱねていても、裏で組合委員長から「組織内での私の立場がなくなる」などと泣きつかれると、「今回だけは特別にあ