※この記事は、月刊「正論2月号」から転載しました。ご購入はこちらをクリック。 韓国は二〇二二年三月に迫った次期大統領選に向け最終盤に入った。この間、文在寅政権は日米韓を分断し、日韓友好の土台を破壊し、国際社会での韓国の信頼を大きく損ねてきた。五年一期の大統領制を取る韓国では政権交代で保革が逆転すると大胆な政策転換でシロがクロになることもある。しかし、そんな中でも「回復は至難」とされるのが日韓関係だ。また、文政権が仲介した米朝関係は政治ショーに終始し、北朝鮮の核開発は確実に前進した。 文政権は、「左派政権を二十年続けロウソク革命を成し遂げる」との構想でスタートしたが、「革命」は韓国世論を決定的に分裂させただけで、政権は保守派に奪還される可能性もある。世論調査では、文大統領支持(四〇%)を政権交代(五七%)が上回っているからだ。しかし、韓国はこの四年半で多くのものを失った。 日韓の不健全な関係