川上: どこかのプラットフォームに入るのだとしたら、実はプラットフォームの宣伝費を肩代わりさせられてるんですよ。誰もが知っているブランドが値段を下げていることによって。プラットフォームをもしコンテンツが握っていれば、価格を下げるはずはなく、むしろ上がるんですよ。だってユーザーの利便性が上がるんだから、今までよりいいものがあったら、値段を高くしたっておかしくないんです。 日経新聞の電子版も、初期の頃は散々言われましたけど、僕はあの値段が発表されたときには喝采を送りました。だって、電子版を欲しい人は高くても買いますよ、電子版のほうが便利だから。あれを高くするのは正解です。実際、それによって会員数を獲得できなかったかというと、むしろ逆です。結果的に今、日経さんはすごくいいポジションに立てましたよね。あれは電子版によって値段を下げなかったからですよ。 アナログレコードがCDになったときも、日本では