昭和23年にニコン(当時は日本光学工業)が始めて発売した35mmカメラであるニコンI型がコンタックス式の左回りマウントを採 用したからで、それ以来ニコンのレンズマウントはずっと左回り装着です。 こう書くと「じゃあなぜコンタックスは左回りなのか?」という質問になってしまいますが、これは単に「ライカが右回りだったから」です。 ツァイスはコンタックスを上市するに当たり、世界最大の光学機器メーカーのプライドに掛けて意地で全てライツ社の逆をやったので す。 日本光学はニコンI型の開発に当たってシャッター機構こそライカ式の横走りフォーカルプレーンを採用しましたが、レンズマウントと 外観デザインはコンタックスに倣いました。これにはライバルメーカーのキヤノン(当時は精機光学工業)が戦前からずっとデザインを 含めてライカ路線だったため、この分野に新たに参入する日本光学としては直接の競合を避けたかったという狙