ロシアの隣国ジョージア(グルジア)で、外国の資金提供を受けた組織を事実上「スパイ」扱いして規制する法案の審議が大詰めを迎えている。近日中の成立を目指す政権に対し、市民の大規模な抗議活動が続く。強権的な内容の法案には欧州連合(EU)も懸念を示し、採決を強行すれば同国が目指すEU加盟が遠のく事態は避けられない。 ロイター通信によると、首都トビリシでは法案反対のデモが1カ月続いている。1日には1万人以上が集まり、治安当局は放水や催涙ガスによる鎮圧に踏み切った。当局によると、警官6人を含む11人が負傷し、参加者63人が拘束された。 デモに参加していた会社員のルサさん(38)は「当局は警告なしに催涙ガスを放った。通りには煙が満ち、恐怖で皆逃げ出した」と毎日新聞のオンライン取材に証言した。自営業のミヘイルさん(40)は「デモには子供もいた。…