久しぶりに本を紹介しないと紹介が追い付かないので、最近読んだ本でいちばんおもしろかったものを紹介。言語学関連になるが、今井むつみ「ことばと思考」(岩波新書) ことばと思考 (岩波新書) 作者: 今井むつみ出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/10/21メディア: 新書購入: 22人 クリック: 116回この商品を含むブログ (56件) を見るである。「異なる言語の話者は世界を異なる仕方で見ている」というのはサピア-ウォーフの仮説として広く知られているが、これを発達心理学・認知心理学・脳科学的観点からアプローチするものである。 たとえば日本では虹の色を7色だと教えるが、これは地域や民族・時代によって大きく異なることが知られている。日本でも昔は5色であるとされていたし、そもそもパプアニューギニアのダニ語では色の前が「明るい」「暗い」を示す2種類しかないそうで、ではこの言語の話者は色を