タグ

ブックマーク / rikunora.hatenablog.com (16)

  • 小人さんの妄想

    現代経済学の直観的方法まず、書籍の帯に書かれた次の一言に着目。 『私は30年前にこののベースとなる論考に出会い大きな衝撃を受けた。』 そして、後書きの一文に着目。 『足かけ20年の形で書の書籍化に関わっていただいた・・・・』 つまり、こののベースは何と30年前から存在していたのです。 30年前から密かに出回っていた、言ってしまえばごく内輪向けのテキストが、 廃れることなく少しずつ加筆・修正を繰り返し、ついに公に書籍化されたというのがこのなのです。 ・・・ちょっと異例の経緯だと思います。 考えてみてください。この30年間、経済の世界でどれほどの激動があったことか。 その間、多少の修正はあれど、芯が全くブレていない。正直、それだけでも驚きです。 私がこの内輪向けのテキストを最初に読んだのは2001年ごろ、19年前になります。 そして、“布教活動”を開始したのが10年前です。 rikun

    小人さんの妄想
  • なぜ統計学では釣り鐘型の分布が使われ、物理現象では右肩下がりの分布が使われるのか - 小人さんの妄想

    「なぜ統計学では釣り鐘型の分布が使われ、物理現象では右肩下がりの分布が使われるのでしょうか」 という疑問を、統計学や物理学の有識者に会うたびごとに質問するが、こんな基的なことに誰も答えられない -- データの見えざる手 [矢野和夫](思想社) P.32 より. 釣り鐘型の分布とは、正規分布(ガウス分布)のこと。 右肩下がりの分布とは、指数分布(ボルツマン分布、上の書籍内では「U分布」)のことです。 ここに2つのグラフがあります。 1つは全国17歳学童の身長の分布、もう1つは二人以上の世帯の貯蓄額の分布です。 見ての通り、身長は釣り鐘型の正規分布で、貯蓄額は右肩下がりの指数分布です(近似的には)。 * 学校保健統計調査 平成27年度 全国表 > 身長の年齢別分布 >> http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001070659&cy

    なぜ統計学では釣り鐘型の分布が使われ、物理現象では右肩下がりの分布が使われるのか - 小人さんの妄想
  • << 超訳・物理学 >> - 小人さんの妄想

    “ラグランジアン”と“エントロピー”、この2つを受け入れれば、古典物理学は理解できる。 さらに“光速度”と“プランク定数”、この2つを受け入れれば、現代物理学は理解できる。 === 古典力学 === 【相対性原理】 あらゆる慣性系(観測者の立場)は同等であり、特別な慣性系は存在しない。 【最小作用の原理】(停留作用の原理) 物体の運動にともなって変化する“ラグランジアン”と呼ばれる量がある。 あらゆる物体の運動は、ラグランジアンの合計値(時間についての積分)を最小とする形で実現する。 ラグランジアンの合計値のことを“作用”という。 外力の影響を受けない物体の運動に、何らかの最小作用を満たすような値があるとすれば、 その値は相対性原理から、速度の2乗の関数でなければならない。 その速度の2乗の関数を、我々は“運動エネルギー”と呼んでいる。 さらに、物体がその位置から受ける影響(外力の影響)を

    << 超訳・物理学 >> - 小人さんの妄想
  • チェビシェフの不等式のかんたん理解 - 小人さんの妄想

    どのような標・確率分布でも・・・平均から 2標準偏差以上離れた値は全体の 1/4 を超えることはなく、 一般にn標準偏差以上離れた値は全体の を超えることはない。 >> wikipedia:チェビシェフの不等式 より. 式で表すと、 P() は、カッコの中が成り立つ確率、という意味。 μは平均。|x-μ| は、個々のデータの値と平均との偏差のこと。 σ は標準偏差。 a には任意の数を当てはめることができる。 * そんなの常識、あたりまえでない大数の法則 >> http://miku.motion.ne.jp/stories/08_LargeNum.html このように書くと何だかとても難しいことのように思えますが、実はアタリマエのことを言っているに過ぎません。 ● 最も単純な標準偏差1の分布 最も単純な標準偏差1の分布は、データが +1と -1の、2個だけというものでしょう。 標準偏差

    チェビシェフの不等式のかんたん理解 - 小人さんの妄想
  • 3つの運動方程式 - 小人さんの妄想

    古典力学の運動方程式には、3つの表現形式があります。 ニュートン、ラグランジュ、ハミルトン。 ニュートンのものが一番の基で、最もシンプルです。 後の2つは解析力学と呼ばれる分野に登場します。 もとになる物理法則は1つなのですから、この3つは表現形式が違うだけで、質的な中身は同じです。 ならば、運動方程式は1つで充分に思えるのですが、なぜわざわざ3つも用意したのでしょうか。 最大の理由は、ぶっちゃけ「量子力学のため」だと思います。 ラグランジュ形式、ハミルトン形式は、古典力学から離れて、量子力学にも適用されています。 なので、これがわからないと、量子力学で挫折することになる。。。 もちろん解析力学が作られた当初は、量子力学が目的だったわけではありません。 まずラグランジュ形式ですが、これは「最も効率の良い経路を見出す」といった目的に最適化されています。 * ラグランジアンに意味は無い >

    3つの運動方程式 - 小人さんの妄想
  • フィボナッチ数列と微分方程式の間 - 小人さんの妄想

    ■ フィボナッチ数列の行列表示 フィボナッチ数列とは、1, 1 から出発して、 1+1=2、1+2=3、2+3=5、3+5=8 のように、 2つの数字を次々と足し合わせてできる数列のこと。 ※ 0, 1 から出発して、0+1=1、1+1=2、としても、その先は同じになる。 フィボナッチ数列を Fn という記号で表せば、 F1 = F2 = 1, Fn+2 = Fn+1 + Fn  (n = 1, 2, 3, ・・・) 驚きなのは、このフィボナッチ数列の一般項(n番目の数字)が という式になることだ。 なぜこうなるかは、ググれば出てくると思うので、ここでは少し趣を変えて「行列」という見方をしてみよう。 平面上の (a, b) という点を、(b, a + b) という点に移す2×2行列を考える。 この変換行列をAと名付けておこう。 行列Aで、点(1, 1) からスタートして次々に変換を繰り返せ

    フィボナッチ数列と微分方程式の間 - 小人さんの妄想
    omega314
    omega314 2018/09/06
    漸化式から(線型)微分方程式。
  • 定式化の結晶 - 小人さんの妄想

    ・問題とは、何が問題なのかが分からないことが問題なのである。 ・明確な質問の形にできたとき、問題は8割以上解けている。 ・数学とは、解法の寄せ集めではなく、言語である。 -- 詠み人知らず。 学生の頃、先生からこんな話を聞いたことがあります。 『分析化学の仕事は、良いサンプルを準備するところまで。あとは分析機器が答を出す。』 それまで私は分析化学というものに、試薬の色が変わったとか、沈殿したとか、そんなイメージを思い描いていました。 ところがこのイメージは、現代の分析化学には当てはまりません。 分析の主役は、高度に発達した分析機器 〜 X線回折、NMR、クロマトグラフィーといった一群の機械装置なのです。 もちろん試薬の色や沈殿が無くなったわけではないのですが、それらはすでに現在の主流ではありません。 数ある分析機器の中でも、私が特に驚いたのは「X線回折装置」でした。 これを使うと、タンパク

    定式化の結晶 - 小人さんの妄想
    omega314
    omega314 2018/09/06
    “カウンセリングには「カウンセラーが自ら解決してはならない」という鉄則 ~ カウンセラーは何をするのかというと、「ひたすら問題を整理して示す」 ~ 問題を解くのは、相談を持ちかけた本人でなければならない”
  • 指数法則を満たす非連続関数 - 小人さんの妄想

    『さらっと言うと、要は、選択公理を認めると f(mn)=f(m)+f(n) を満たす不連続関数が作れてしまう。』 以下にあった、気になる数学ネタ。 * PRMLガール 〜 文芸部のマネージャーが「パターン認識と機械学習」を読んだら >> http://d.hatena.ne.jp/n_shuyo/20130117/prml このブログ記事には書籍版があって、「あとがきがわりのACガール」にもう少し詳しい解説があります。 PRMLガール―文芸部のマネージャーが「パターン認識と機械学習」を 作者: 中谷秀洋出版社/メーカー: 暗黒通信団発売日: 2013/09メディア: 単行この商品を含むブログ (4件) を見る 当初は「何のこっちゃ?」と思っていたのですが、最近ようやく意味が分かってきたので、以下につらつらと書いてみます。 (PRMLガールでは対数について書かれていましたが、ここでは指数に

    指数法則を満たす非連続関数 - 小人さんの妄想
  • 正規分布の導出 - 小人さんの妄想

    ■ 予備知識 1.正規分布の骨格は、係数や規格化を除けば f(x) = exp( - x^2 ) 要は、2乗=「左右がおんなじで」、指数減衰=「だんだん減っていく形」です。 * 参考: 第6話 押しも押されぬ、正規分布は√π >> http://miku.motion.ne.jp/stories/06_NormDist.html 2.指数は、掛け算を足し算に直す。 exp( A )・exp( B ) = exp( A + B ) 底の違いや定数倍を別にすれば、掛け算を足し算に直す計算は指数しか無い。 以上、予備知識おしまい。 ■ 正規分布の導出 1.平面の的にボールを当てることを考える。 ボールが中心から外れる誤差の分布を f(r2) としよう。 r2 は、中心からボールが当たった点までの距離(の2乗)を表す。 この f が、具体的にどのような関数なのかを知りたい。 2.誤差はあらゆる方向

    正規分布の導出 - 小人さんの妄想
  • Sin Sin Sin... Cos Cos Cos... - 小人さんの妄想

    Sin( Sin( Sin( ・・・ Sin(x))))... のように、Sinをどこまでも繰り返したら、どうなるか? Cos( Cos( Cos( ・・・ Cos(x))))... のように、Cosをどこまでも繰り返したら、どうなるか? Sin((π/2) Sin((π/2) Sin((π/2) ・・・ Sin((π/2) x )))... のように、Sin((π/2) * ) だったらどうなるか? Cos((π/2) Cos((π/2) Cos((π/2) ・・・ Cos((π/2) x )))... のように、Cos((π/2) * ) だったらどうなるか? 答を見る前に、ちょっと考えてみましょう・・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ Sin( Sin( Sin( ・・・ のグラフ、だんだん低くなっているように見えます。 Cos( Cos( Cos( ・・・ のグラフ、一定の

    Sin Sin Sin... Cos Cos Cos... - 小人さんの妄想
  • ラグランジュの未定乗数法のイメージ - 小人さんの妄想

    ある一定の制約条件の下で、関数の最大値(あるいは最小値)を求めたいとき、 「ラグランジュの未定乗数法」という便利な計算方法があります。 たとえば、決まった燃費の下で一番速い車を作れとか、 決まった資を割り当てて利潤が最大になる方法を探せとか、 実際問題としてもかなり役立つ計算方法です。 さて、ある関数の最大値(あるいは最小値)を求めるには、微分して0になる点を探すという方法が定番です。 微分して0になる点というのは、「山のてっぺんか、谷の底」に相当するからです。 しかし、そこに何らかの制約条件が加わったら、どうでしょうか。 例えば Wikipediaを見ると >> wikipedia:ラグランジュの未定乗数法 関数: f(P1,P2,P3・・・,Pn) = - Σ Pk log2 Pk が最大となる点を、 制約条件: g(P1,P2,P3・・・,Pn) = Σ Pk - 1 が 0 とな

    ラグランジュの未定乗数法のイメージ - 小人さんの妄想
  • 機械学習.vs.乱数 - 小人さんの妄想

    新年おめでとうございます。久しぶりにブログを更新します。どっこい生きてます。 昨年は、たった1回しか更新しませんでした。 今年はブログを書けるくらいのゆとりを持ちたいものです。 さて、昨年までを振り返ると、一部で「サザエさんじゃんけん予想」が話題になったことがありました。 なんでも8割以上の的中率を叩き出した方もおられるとか。 そこまでするには相当の入れ込みが必要でしょうが、ちょっとパソコンで試すだけなら、わりと手軽にできます。 予想の方法はいろいろありますが、私は以下のブログを参考に、scikit-learnという機械学習を試してみました。 * サザエさんのジャンケンの次の手を決定木で予測+可視化してみた >> http://sucrose.hatenablog.com/entry/2014/11/23/230622 やったことは、上のブログにある通りです。 ・パソコン上に Python

    機械学習.vs.乱数 - 小人さんの妄想
  • 量子消しゴム実験やってみた - 小人さんの妄想

    量子力学と言えば、日常とは縁遠い、特別なミクロの世界というイメージがあります。 ところが、やり方さえ工夫すれば、量子の世界を家庭でもわりと手軽に試すことができるのです。 今回やってみたのは「量子消しゴム実験」。 元ネタは日経サイエンス 2007年8月号に載っていたものです。 >> http://www.nikkei-science.com/page/magazine/0708/200708_080.html (このページから記事をダウンロード購入できます) 詳しい解説は元記事に譲るとして、以下に実際にやってみた結果を載せます。 ■ 用意するもの 1.レーザーポインタ 手頃なものであれば、2〜3千円位で購入できます。私はこのレーザーポインタを使いました。 SANWA SUPPLY レーザーポインター LP-ST300S 出版社/メーカー: サンワサプライ発売日: 2009/03/30メディア

    量子消しゴム実験やってみた - 小人さんの妄想
  • 超球の5と7は意外につまらない - 小人さんの妄想

    2次元の円の面積は πr^2、 3次元の球の体積は 4/3πr^3。 では、4次元だったら? 現実の空間は3次元までですが、その上の4次元、5次元であっても球 (中心点から一定の半径以内にある点の集まり)を考えることができて、その体積を計算することもできます。 ウィキペディアには「n次元空間の球」の、体積や表面積を計算する式が載っています >> wikipedia:球 式の求め方は他のサイトに譲るとして、 ここでは以下の、ちょっと気になる記述に目を向けてみましょう。 n 次元単位球の体積は n = 5 のとき、表面積は n = 7 のときにそれぞれ最大値をとり、 それ以降は n の増加にともないどちらも急激に減少して 0 に収束する。 球の体積は5次元が一番大きくて、表面積は7次元が一番大きくなる・・・何とも不思議ではありませんか。 このグラフは、半径=1の超球の体積を、20次元まで描いた

    超球の5と7は意外につまらない - 小人さんの妄想
  • 楕円面上の測地線 - 小人さんの妄想

    丸い地球の上を、どこまでもまっすぐに進んでいったら、いつしかグルリと世界一周して元の地点に戻ってくるでしょう。 球面の上に引いたどんな直線も、延長すれば大円となって、赤道のように球面を一周してきます。 それでは、球面を潰した楕円面であったなら、表面に引いた直線はどんな軌跡を描くのでしょうか? 実は地球も完全な球形ではなくて、赤道半径の方が少しだけ長い回転楕円体に近い形をしています。 ということは、地球の上をどこまでもまっすぐに進んでいっても、ぴったりと出発地点に戻ってこないのでしょうか。 曲がった楕円面の上で「まっすぐに」引いた線を想像するのは、それほど簡単ではありません。 なので、まずはもっとわかりやすい、円柱面と円錐面から考えてみることにしましょう。 円柱と円錐のわかりやすいところは、平面の展開図が作れることです。 展開図の上で引いた直線が、曲面の上を「まっすぐに」歩いた線になります。

    楕円面上の測地線 - 小人さんの妄想
  • フラクタルビスケット、ポアソンスパゲッティ - 小人さんの妄想

    フラクタルの語源は 「ラテン語の動詞frangereは『壊れる』、すなわち不規則な断片ができるという意味」 なのだそうです。 >> http://www.biwa.ne.jp/~k-tochi/siryou/siryofra.html それでは、実際にものを壊したときの破片は、どのような大きさに散らばるのでしょうか。 岩石に衝撃を与えて破壊するとその破片の大きさの分布はベキ分布になることが知られています。 ガラスのコップを硬い床に落として割った時にできる破片も同じです。 大きな破片はほんの数個で、中くらいの破片はかなりの数になり、小さな破片は無数にあります。 -- 経済物理学の発見(光文社新書)より. 試しにやってみようと思ったのですが、岩石を割るのはたいへんだし、ガラスのコップを割るのはもったいない。 簡単に割れるものを探してみたところ、戸棚の中にビスケットがありました。 小袋の中に入っ

    フラクタルビスケット、ポアソンスパゲッティ - 小人さんの妄想
    omega314
    omega314 2012/04/08
    おー、面白いな。
  • 1