立憲民主党の前衆議院議員・尾辻かな子氏の投稿で話題となった、JR大阪駅の対戦型麻雀ゲーム「雀魂(じゃんたま)」とテレビアニメ「咲-Saki-全国編」とのコラボポスター。ネット上には「性の商品化」などと批判する尾辻氏に同調する声もある一方で、「捉え方は本人次第」「世代間ギャップもあるのでは」など萌え絵を巡る議論が、ジェンダー論、憲法論にまで発展している。 駅や車内のポスター、看板の管理や運営を担当する総合広告代理店JR西日本コミュニケーションズに経緯を聞くと、「複数の担当者で問題がないかを検討し、修正を重ねて出来上がった」と話し、配慮して仕上げたと明かした。11月27日に契約満了で掲示を終了したといい、同社として尾辻氏に抗議するなど対応をする予定はないという。 ●「落としどころを探った結果」 咲は女子高生が麻雀の腕を競う漫画で、テレビアニメ化や浜辺美波さん主演で実写化されるなどしている。11
ジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBS記者の山口敬之さんから性暴力被害を受けたと訴えた事件に関連して、伊藤さんが書類送検されていたことがわかった。関係者によると、まだ最終的な処分は出ていないという。 ●現在、民事訴訟がおこなわれている 伊藤さんは、2015年4月に山口さんから性暴力を受けたと被害を訴えて、山口さんが同年8月、準強姦罪(当時)の疑いで書類送検されたが、山口さんは2016年7月、嫌疑不十分のため不起訴処分となった。 伊藤さんは2017年9月、慰謝料などをもとめて東京地裁に提訴。山口さんは名誉毀損だとして反訴したが、東京地裁は2019年12月、山口さんが合意のないまま性行為に及んだと認めて、山口さんに330万円の支払いを命じた。 現在、山口さんが不服として控訴している。 ●山口さんが刑事告訴していた こうした状況の中、山口さんは10月25日、自身のフェイスブックを更新して、伊藤さ
NHKは10月から、契約・集金を担当する「地域スタッフ」の新規契約数などについて、達成率の管理を厳しくする。地域スタッフからは「強引に契約を迫るなどのトラブルが増える」などの懸念が出ている。 地域スタッフらでつくる労働組合「全受労(全日本放送受信料労働組合)」はこれに反対。不当労働行為に当たるとして8月21日、東京都労働委員会に救済を申し立てた。 実質的な団体交渉が持たれず、NHKが多数派組合との相談だけで決めたとして、組合間差別や不誠実団交などに当たると主張している。 会見した勝木書記長(左)と鷲見賢一郎弁護士[2019年8月21日、編集部撮影、厚生労働省記者クラブ] ●下限を引き上げ NHKは契約取次(「新規契約」や住所変更による「転入取次」など)を主に「外部法人」か、個人委託の「地域スタッフ」に任せている。 申立書によると、これまで地域スタッフの業績評価はエリアの目標達成率をベースに
「メディアで統一教会の問題を取り上げると、抗議の電話が殺到する」という話がある。 一般論として、センシティブなテーマを報じることでテレビ局に抗議電話が殺到することは珍しくない。残念ながら、その影響で取り上げづらくなるということもありえるのが番組制作の現実だ。 テレビ局が怖気づいているように見えるだろうが、筆者はもっとテレビ制作にかかわる構造的な問題があると考えている。とはいえ、視聴者の信頼を裏切る行為であることには変わりない。テレビ局はどう対応していくべきか、考えてみたい。(テレビプロデューサー・鎮目博道) ●抗議電話の殺到 今月18日、テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』にジャーナリストの有田芳生さんが出演した際、有田さんが「政治の力」で統一教会の摘発が見送られたと語り、スタジオの空気が凍りついたようになったことが話題になった。 私はテレビ朝日のOBであり、『モーニングショー』の前身番
国を被告とした労働裁判の弁論準備手続を、国側の指定代理人が密かに録音していたことがわかった。録音は、国側がいったん退席し、原告側と裁判所が個別に話すときも続いていた。「手札」を盗み見られる形となった原告側は「当事者間の信頼関係を根底から崩す前代未聞の行為」だと憤っている。 「盗聴」騒動は、横浜地裁横須賀支部で10月11日に実施された弁論準備手続で起きた。裁判は原則公開だが、弁論準備手続は原則非公開となっている。 原告側代理人の笠置裕亮弁護士によると、録音機は国側の指定代理人のひとりが開けたままにしていた書類ファイルの下に置かれていたという。国側の退席後、笠置弁護士がファイルの表紙に橙色の点滅が反射していることに気づき、録音が発覚した。 裁判官の問いかけに対し、国側は「うっかり」を強調したが、実際に裁判所がデータを確認したところ、少なくとも2022年7月以降の期日が録音されていたことがわかっ
『アラサーちゃん』で知られる漫画家、峰なゆかさんの新刊『AV女優ちゃん』(扶桑社)が昨年12月に発売された。 峰さんは2014年にも、AV業界で起きた出来事を描いた『セクシー女優ちゃん ギリギリモザイク』(双葉社)を発表しているが、今回は自分自身の体験やエピソードをまじえながら、より赤裸々な内容となっている。 そんな峰さんは「AV出演というと、多くの人は『自分とはまったく無縁の遠い世界の出来事』と思っていると思うのですが、そんなことはない。自己肯定感が低かったり、セルフネグレクト(通常の生活を維持する気力を失い、自分の健康、安全が損なわれてしまう状態。汚部屋、ゴミ屋敷、ひいては孤独死の原因となるとも言われている)の傾向が強い女の人が、断るのが面倒くさくて流されているうちにいつのまにかAVに出演することになってしまったというケースは意外と多いんです」と話す。 なぜ自分自身に無関心であることが
東京都練馬区の自宅で長男の英一郎さん(44=当時)をナイフで刺して殺害した殺人罪に問われ、東京地裁で懲役6年の実刑判決を言い渡された元農林水産事務次官、熊沢英昭被告人(76)が12月20日、保釈された。 弁護人は12月25日、判決を不服として控訴した。 本事件は高齢の親が、中年となった引きこもりの子供の面倒を見る『8050問題』とともに取りざたされ、その深刻さを突きつけた。一体どうすればよかったのか。改めて公判を振り返りたい。(ライター・高橋ユキ) ●「統合失調症」から「アスペルガー」に診断が変わる 事件は今年6月1日に起きた。英一郎さんは大学進学と同時に実家を出たが、卒業後も進路が定まらず、長らく定職についていなかった。また精神疾患を持ち、投薬治療を続けていた。熊沢被告人の妻が所有する目白の一軒家に一人暮らしをしていたが、事件の約1週間前、熊沢被告人と妻が住む練馬の実家に戻ってきた。 1
お盆真っ只中の8月14日から始まった東北道・佐野サービスエリア(SA・上り)の「ストライキ」。関連会社や日雇いのスタッフが入って16日から営業は再開しているものの、運営会社「ケイセイ・フーズ」の従業員のうち79人は、未だストを続けている。 一方、ケイセイ・フーズ労働組合の執行委員長のもとには、違法なストであるとして、会社側から賠償請求をほのめかす書面が届いている(8月19日付)。 損害は「1日当たり少なくとも800万円を下らない」として、損害額が確定次第「しかるべき法的手段を講じます」としている。 これに対し、ストが始まってから代理人になった同組合の弁護団は「正当なストライキで賠償責任はない」と主張している。根拠を聞いた。 ●組合側「労働組合による正当なスト」 ケイセイ・フーズの労働組合は7月15日に結成されている。 従業員が独学でつくったものだが、適切な方法で役員を選任しており、直接無記
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