・イスラーム教をなぜ理解できないか(1)「こころ教」のガラパゴス(中東・イスラーム学の風姿花伝) → 大筋で納得するし同意する内容。世俗主義が浸透しきった結果,宗教があくまで個人の心の安寧に関するものとなり,他の側面が捨象されてしまった。これはこの間取り上げた「カルトほど宗教を『まなぶ』と呼称する問題」にも近い。宗教は倫理や哲学というだけではない,ということが忘れられているとは私自身思う。無論のことながら,世俗主義は近代が生んだ便利な発明であり,利点の方が多い。しかし,その視点から世俗主義が浸透していない世界を見ると誤解の元になる。 → 宗教が神秘主義的な側面と律法主義的な側面があるというのは一つの分析概念としてありで,かつ神秘主義的な側面の方向に突っ走るとここで触れられている「こころ教」,もっと言えば宗教の融合や統一という発想,宗教という概念自体への問いなどの方向に進んでいく。今の日本の